昨日は,4名の大学の先生方をお招きして,4,5年生対象の「大学模擬授業」を行いました。
静岡大学農学部の鮫島先生は,もう何年も私たちのこの企画にご協力いただいています。女子大,女子高が今,見直されていて,女子のリーダー力育成に役立っているというお話から,静大農学部の魅力,さらに,ご専門の土壌について,講義してくださいました。土壌がかけがえのないものであること,その中でさまざまな能力を持った微生物が活躍してくれているというお話,さらに,第一線で女性研究者として活躍されているお立場から,「研究」の魅力を生徒に伝えてくださいました。
静岡大学情報学部の太田先生は,コンピュータ,人工知能が扱える知性とは,というテーマの講義でした。「計算をする」とはどういうことか,そして,コンピュータに何ができて,何ができないのか,というお話から,「現在のコンピュータ理論の延長線上では人工知能が人間の知性を越えることはできない」ということをお話してくださいました。
静岡大学教育学部の紅林先生は,「科学と技術の違い」をテーマにお話しして下さいました。科学とは真理を探究すること,技術とは,対象となることがらに対する最適化をはかること,といったことを,具体的な例をいろいろと取り上げて生徒に投げかけ,考えさせてくださいました。生徒たちは,まさに,本物の「大学の講義」を体験することができました。
静岡文化芸術大学文化政策学部の加藤先生は,5年の文系志望生徒を対象に,映像とメディアについて講義をしてくださいました。日常生活の中にあふれていて,当たり前になっている「映像」。言葉よりわかりやすいと思っていた「映像」が,実はすべてを伝えているわけではない,わかりにくい存在である,ということを,生徒たちは講義を通して気づいたようです。
お忙しい中,時間をつくって私たちのために講義をしてくださった先生方,ありがとうございました。
文責:米倉茂樹