夏のある日、世間がオリンピックの話題でもちきりの頃、学校に入ろうとしたら、側溝から何かが出ていました。
「何だろう?」と思い、よくよく近づいて見てみると、狭いすき間から茎を伸ばして、花が咲いていました。
ツユクサでした。名前からして梅雨時に咲いているイメージがありましたが、「梅雨」ではなく「露」の意味だそうです。8月の強い日差しの中、「ニョッキリ」と、側溝のすき間から顔を出していました。
こんなに健気に咲いていました。
「置かれた場所で咲きなさい」という本がありますが、このツユクサを見て「本当に置かれた場所で咲いている!」と感動しました。「露」のかけらも見られなかった酷暑の朝でしたが、側溝の湿度や温度を調べてみれば、ツユクサにとって快適な条件が揃っていたのかもしれないと考えながら、正門を通りました。
学園の夏の一風景の話でした。
文責 杉山智子