今年の高校一年生から、数学Ⅰには新しく「仮説検定」を習うことになりました。世の中では「ビッグデータ」などと言われていますから、高校でもデータの扱い方の勉強を増やしているのですね。
確率や相対度数の考えも使うので、互いに既習内容を確認し合います。
今日、みんなで考えたのは
「ある化粧品会社で、新美肌クリームを売り出すことにした。新製品を売り出すにあたってアンケートをとり、旧製品のクリームと比べて、新製品はなめらかな肌感になったかを聞き、回答してもらった」という状況から生まれた話です。アンケート結果をまとめることは、日常でもありそうですよね。
話しは続きます。
「回答の結果は、70%にあたる21名が「新製品はなめらかな肌感になった」と答えていた」とき、新製品のクリームは「旧製品よりもなめらか」と、判断してよいのだろうか、という問題です。
「70%なら、なめらかと言えるんじゃないかな」「うーん、それとも90%くらいないと、言えないのかなあ」「どうなのかなあ」
アンケートの結果が、全くの偶然で旧製品と新製品のどちらかが選ばれたものだと仮定すれば、アンケート調査はコインの裏表の実験に置き換えることが出来ます。
横の写真は、コインの実験を再現しているところです。
今までは「70%の人がそのように答えた。だから、その70%から判断しよう」という学びが中心でした。今日はそこから一段進んだ考えを学び、対立仮説、帰無仮説などの用語とともに、仮説検定を勉強しました。
慣れない考え方も出てきましたので、難しかったと思いますが、よくがんばっていました。今日は、この講座の、今年度の最後の数学の授業でした。
文責:杉山智子