女子校って面白い! 7

10月31日(土)に行われた中学講堂朝会の感想を書いた集会記録が、週末、私の元に届きました。
今、楽しく点検中です。
この日、私は3冊の本を紹介しながら、ノーベル賞を受賞した大村智さんのお話をしました。→講堂朝会のまとめはこちらです。
その際、「大村智さんについて知っていることを周りの友達と確認してください。そのあと、指名しますね!」と中学生に言いました。
中学生は、ワイワイガヤガヤ。
こういう話し合いは、女の子にはとても有効です。
「知っている人は手を挙げて」というと躊躇する思春期女子も、
「みんなで確認しよう!」となれば、結構積極的に発言できます。
「この前、ニュースで〇〇って言ってたよね」」
「そうだね、△△した人!」
「こういう記事もあったよ」
とおしゃべりは盛り上がり、
この短時間の話し合いで得られる情報量はかなりのものになります。
さあ、数分間の話し合いの時間に、どんな情報がまとめられたのか。
2年生と3年生、合わせて8人に聞いたのですが、
・高校の先生をしていた
・アフリカの病気を治した
・スキーがうまかった
・静岡県の土から発見した
などなど、断片的ながらも様々な情報を発表してくれました。
前の人が発表したこととは別の情報も、どんどん出てきます。
こうした発表を受けて、私は、大村さんのお話を進めることができました。
この話し合いと発表のことを、生徒はこう振り返っています。
私はあまりニュースを見ないので、大村さんのことは全く知らなかったのですが、3年生の先輩方の詳しい情報や、2年生から出てきた意見を聞き、初めてどういう方なのかを知りました。指名するシステムは、いろいろなことを知ることができるし、おもしろくて楽しいので、ハラハラしたけど良かったです。(2年生)
私は、ノーベル賞をとった人とは聞いていましたが、詳しくは知らなくてみんなで話をした時にあまり答えられず、「ニュースを見たほうがいいな」と思いました。(2年生)
講堂にいる皆で、大村さんのことについて話をした時に、皆結構知っていて、私は焦りを感じました。日常生活の中で、もっと本や新聞と触れ合う時間を作り、自分の中の知識を増やしていくことは本当に大切なんだなと気づかされました。(2年生)
隣にいる子が「この間のニュースピックアップの宿題って、大村さんについてじゃなかったっけ?」と言うまで、私はすっかり忘れていましたが、ニュースピックアップのプリントに書いたことを何とか思い出して、指名された子に助言することができました。(3年生)
社会の課題として出された「ニュースピックアップ」で大村さんについての記事を読んでいたので、大村さんがどのようなことでノーベル賞を受賞したのかということや、昔高校の教師であったことも知っていました。そして、今回の講堂朝会で、大村さんがどのような人で、どんなところがすごいのかということも新しく知ることができました。中でも、「やり方をまねしているだけではいけない。違うことをしなければならない」というところが一番印象深かったです。(3年生)


このように、生徒たちは、ハラハラドキドキしながら、話し合い、知識を得て、発表し、そのあとも興味を持続させ、さらに新しい情報を頭に刻み込むことができたようです。
先輩や友達の知識に刺激を受けるということも、それぞれの成長につながります。
上級生への尊敬も深まったようですね。
女の子は、同年齢の男子に比べて、言語能力が高い、と言われています。
そうした女子の特性を生かした学習の場面を、西遠ではたくさん用意しています。
授業でも、【協同学習】が導入され、話し合いの中から答えを出したり、考えを深めたりということがなされています。
総合的な学習のプログラムにも、話し合いが多く導入されています。

今、主体的に学び、知識を増やしたり解決方法を探ったりしていく力が、社会で求められています。
女子校ならではの授業スタイル、学習スタイルの中で、社会の求める新たな力を持った女性が育っています。