皆様は、「うなりやベベン」さんを知っていますか?
私の好きなEテレの番組「にほんごであそぼ」に、
奇抜ないでたちで三味線片手に登場し、
ニッコニコ満面の笑みでエネルギッシュに歌うおじさんです。
あるとき、偶然テレビをつけたら、
高村光太郎の「冬が来た」という詩にベベンさんが曲をつけて、
小錦のコニちゃんとロック調に歌っているではありませんか!
強烈でした。
♪冬よ 僕に来い!僕に来い!♪
が脳内リピートしましたっけ。
で、買ってしまったDVDがこちらです↓。
朝の支度をしながら、我が家の6時台のテレビは基本Eテレです。
昨年度は6:35からやっていた「にほんごであそぼ」が、
今年度は10分遅い6:45からになってしまったので、
通勤の都合上最後まで見られなくなったのですが、
この番組、かわいいちびっこレギュラーと共に、各界のすごい人が出ているのです。
歌舞伎の中村勘九郎さん親子、狂言の野村萬斎さん親子、講談の神田山陽さんや、人形浄瑠璃文楽の皆さんに、コニちゃん、ベベンさん、尺八演奏家の藤原道山さん、おおたか静流さん、パフォーマーの白Aさんなど、実に個性豊かな皆さんが出演されているこの番組、私は「隠れた豪華番組」だと思ってます。
もちろん、この番組の魅力は、「にほんご」をとことん愛し、大事にし、紹介してくれているところ。
この番組を見ていたら、春の七草も、数の単位も、有名な詩の一節も、みんなちびっこたちが覚えてしまう!
ちなみに今朝は、「大和は国のまほろば」という古事記の一節が繰り返し流れていました。
実は、私、毎朝、今日の名文は何かな、と楽しみにしているのです。
うなりやベベンさんは、浪曲師の国本武春さんが扮しています。
その国本さんの訃報が、昨年末のクリスマスイブに届きました。
まだ55歳の働き盛りです。
国本さんといっても知らない生徒たちですが、
「『にほんごであそぼ』のうなりやベベンさん、知ってる?」と聞くと、「知ってる!」と言う人の割合が結構高いのです。
ベベンさんが死んじゃった、というニュースは、たくさんの子どもたちを悲しませたのではないでしょうか。
国本さんが急死され、これから「にほんごであそぼ」はどうなっちゃうのだろう…と思っていたところ、
「にほんごであそぼ」のHPに、「うなりやべべんさんについて」というコーナーがあるのを発見しました。
そこには、
≪うなりやベベンさんは、ご自身が国本武春さんの一番弟子だとおっしゃっていました≫
という言葉。
そして、≪これからもうなりやベベンは生き続けます≫という文があるではありませんか。
これこそ子供番組だなあ、と思い、ジーンとしました。
というわけで、今朝もベベンさんのお顔を拝んできました。
今月の歌は、新春のおめでたい歌「ベベンのたいづくし」です。
これからもずっとこの番組の中で生き続けるベベンさん、
子どもたちに(そして間違いなく私にも)、夢やエネルギーをいっぱいくれてありがとう!
これからも、テレビ画面から、元気な歌声で日本語のおもしろさ・美しさをいっぱい伝え続けてほしいと思います。