昨日は、休日を利用して、浜松市美術館に行ってきました。
先日のブログでも紹介しましたが、
この「美愛真を求めて」という企画展には、
西遠の教頭先生だった佐々木松次郎先生の絵も展示されているのです。
そして、東区にお住まいだった鈴木八郎さんという方の「美愛真」画帖は、
武者小路実篤に大きな影響を受けて作り始めたとものであり、
平山郁夫や川合玉堂、梅原龍三郎に秋野不矩まで
様々な画家・文筆家の作品展示もあるとのこと。
国語科としても、大変興味深い展示です。
さらに、佐々木松次郎先生だけでなく、
浜松市ゆかりの画家が紹介されているというのも、魅力的でした。
今、地元のことをもっと知りたいな、と(今更ですが)思っているのです。
さらにさらに、鈴木八郎さんと岡本富郎先生との間にも交流があったようです。
それも、かなり興味深い!
ということで、春分の日振り替え休日に、美術館へGO!
桜にはまだ早い浜松城公園を通って、美術館に行きました。
浜松に住んでいながら、知らなかったことが多々あって、とても興味深い展示でした。
まず、鈴木三朝さんという浜松市ゆかりの画家の絵に感動しました。
鈴木三朝は、疎開したのをきっかけに浜松に住み始めた画家。
奈良の斑鳩(いかるが)を描いた大きな絵は、とても素敵でした。
次の屏風は、ずっと見ていたいような気持になりました。
シジュウカラが描かれていました。
松次郎先生の絵も、心落ち着くものでした。
「マリヤ」と題された絵が、かわいらしくて・・・。
和田英作「カアネイション」は、今まで私が見た中で一番きれいなカーネーションの絵でした。
2階の展示室には、昭和29年10月10日の新聞記事が展示されていました。
そこには、「湯川秀樹ご夫妻が浜松で講演」という、写真入りの記事があります。
鈴木八郎さんが尽力して、浜松に来られたようです。
その講演会の会場がどこだと思いますか?
それが、西遠女子学園だったのです。
西遠の記念誌にも載っている「湯川秀樹博士の来校」。
翌日の新聞記事にも紹介される大ニュースだったのです。
その講演内容も新聞記事に詳しく載っていました。
「原子力が恐ろしい人類滅亡の兵器に使用されている。科学は人間を幸福にすべきもので、不幸にすべきものではない」
当時の西遠生は、ノーベル賞受賞者の平和希求のメッセージが込められた、こんな素晴らしい講演を聞くことが出来たのですね。
さらに、奥様のスミさんが「欧米の婦人」と題して講演したことも紹介されていました。
女子校ならではの講演です。
新聞記事をじっくりと読みながら、浜松の地で当時活躍されていた人々のことをあれこれ想像していました。
浜松の文化や芸術を動かしていた人々…。
そこに、岡本富郎先生もいらっしゃったんですね。
一緒に行った両親も、この企画展を堪能していました。
ゆっくりと館内を巡り、「いいものを見たね」と言いながら、美術館を後にしました。
浜松城公園の桜はまだまだ開花には遠いようでしたが、
日本庭園の中のしだれ桜には、ほんの少しですが、花も見つけました。
桜には早いですが、アセビが満開でした。
純白のユキヤナギも、春の風に揺れていました。
昔、動物園だった頃からあると思われる石畳の坂道。
母は、「ここの先にゾウがいたわね」と言っていました。
私には、動物園の地形は思い出せないのですが、
懐かしい遊具がこの辺にあったんじゃないかな、と
記憶の糸を手繰り寄せておりました。
その石畳の脇には、春の日を浴びて、シャガが咲いていました。
キンシバイと書かれた立札の、隣の木に、この花が。
キンシバイでしょうか?
ちょっと自信がありません…。
久しぶりに親子で歩いた浜松城公園、風情もあって、楽しいひとときでした。