今日は、ゾウの日!

上野動物園がツイッターで「今日はゾウの日です」と呟いていました。
ゾウの日??
何でも、日本に初めてゾウが来た、という日なのだそうです。
日本に初めてゾウが…、さて、いつの時代だと思いますか?
それは、1729(享保14)年の4月28日。
時は江戸時代、八代将軍徳川吉宗の世です!
フランス革命(1789年)より前だ…と、世界史と日本史のつぎはぎ知識。
こう書きながら、私の頭の中によぎったことは…
 ①吉宗と言えば、松平健、山口崇、浜畑賢吉、西田敏行…と、ドラマで吉宗を演じた俳優さんのお顔が次々浮かびました。まったくもって、オオバはドラマっ子です。でも、ドラマのおかげで日本史は大好きでした。
 ②フランス革命と言えば、小学生の時に見た「天下御免」というNHKのドラマの最終回で、主人公の平賀源内は気球で日本を脱出し、革命最中のフランスに行っちゃったなあ、荒唐無稽のドラマだったなあ。平賀源内を演じたのも山口崇だったなあ…と、これまたドラマのことを思い出していました。
はい、50代の人にしかわかりますまい(笑)。
中学生の皆さんは、徳川吉宗や平賀源内を知っているでしょうか?
平賀源内を調べたら、1728年生まれ。ゾウが来た翌年の生まれだったんですね。
さて、ゾウの話に戻しましょう。
1729年、ゾウは、今のベトナムから「献上品」として日本にはるばるやってきたのだそうです。
京の都で天皇に会い、花のお江戸で将軍に会ったと言いますが、
お二人はもちろん、ナマのゾウを見て、たくさんの人が腰を抜かすほど驚いたのではないかしら・・・と、楽しい想像。
ゾウをめぐっては、太平洋戦争中に上野動物園の動物たちが殺された中、賢いゾウだけが毒入りのえさを食べなかったため、餓死させられたという出来事を忘れてはならないと思います。
絵本「かわいそうなゾウ」をお読みになれば、その悲しい歴史のページを開くことができます。
この絵本、かつて子どもに読み聞かせようとして、涙は出るわ、嗚咽しちゃうわで、最後まで読めなかったという一冊です。
戦後、インドのネルー首相は、日本の子どもたちにゾウを贈ってくれました。
戦争で猛獣たちを殺処分した上野動物園には、ゾウもライオンもいませんでした。
子どもたちは都知事に「上野にゾウを」と直訴したと言います。
そんな子供たちの願いが、インドの首相を動かしました。
インディラという名のゾウがはるばる船で日本の上野動物園に到着したのが、昭和24年の9月のこと。
動物園前には1万人の人々がインディラの到着を出迎えたそうです。
戦争の悲しい歴史、戦後の友好の歴史、その双方にゾウは登場するのです。
今、浜松市動物園には、ハマコという名のゾウがいます。
今年の4月2日で、45歳になったそうです。

動物園を訪ね、子どもたちがゾウを見て喜んでいるのを見ると、とてもホッとすると共に、罪もないゾウたちが殺されなくてはならなかった戦争について、深く考えさせられます。
そして、平和のありがたみも、ゾウによって感じることができます。
ゴールデンウィーク、全国の動物園にはたくさんの親子連れが訪れることでしょう。
ゾウのいる動物園が、実はとても貴重であることを、頭の片隅にでも覚えていたいものですね。
さて、3連休となる週末。
次に生徒の皆さんに会うのは、5月!!
休みの間に月が変わってしまいますね。
今日は帰りに校長室のカレンダーも5月にしてから部屋を出ようと思います。
皆様、良い休日を。