西遠は明日から夏休みとなります。
前期・後期の2期制を取っていますので、
10月3日(月)までが前期。
よって、今日は「終業式」ではなく、「夏休み前の授業納め」ということになります。
地区会、大掃除に続き、全校が講堂に集いました。
最初に、この夏、県大会や全国大会出場を決めた部活が壇上に上がりました。
生徒会主催の「壮行会」です。
ダンス部、ギターマンドリン部、中学テニス部が、全国大会へ。
中学バレー部、中学バスケット部、水泳部が、県大会へ。
来週から始まる熱戦に向け、各部長・主将が決意を述べました。
たくさんの部活生が壇上に集結した景色、壮観でした。
公式ブログから、写真を借りちゃいましょう。
続いて、授業納めの式。
私がお話したのは、校歌のこと、部活のこと、夏休みの課題のこと等々。
最初に、講堂朝会に寄せてくれた高校生の感想を紹介しました。
私は歌が好きです。講堂で皆で歌う時、私は「今日は声出るかな」と思いながら声を出します。第一声がしっかり出た時は、とても嬉しくなります。6年の最後まで自分の声で歌い続けたいと思います。(5年生)
私はバトン部に所属しています。考えたらもう4年目で、今年で、先輩と作る作品は最後です。大会では、高校生で作り上げる作品で足を引っ張ってしまうことが心配です。でも、そんなこと思うくらいの時間があるんだったらもっと練習しなくちゃという気持ちになります。来年にはずっと背中を見続けてきた先輩がいないと思うと、不安でいっぱいになりますが、先輩が作り上げてきた部活を引き継ぎ、さらに良いものにしていきたいです。(4年生)
部活での最後の1年間は毎日毎日正解のない問題と闘う日々でした。10人いれば10人それぞれの考え方とそれに見合う答えがありますが、1つの組織をまとめ上げる以上1つの答えに従い進めていかなくてはなりません。そして、教える側と教わる側は360度見方が違うことも、とても苦労した点でした。音楽は人により捉え方も違いますが、聞いている人の心に届く、死にたいと思っている人が生きようと思う、そんな音楽を目指した日々でした。(6年生)
6年になり、友達がみんな部活を終わっていき、自分だけが部活を続けていて、平日皆は普通に4時間は勉強でき、休日頑張れば10時間は余裕でできるのに、私はみんなが勉強している間ボールを追いかけている。焦るし、ばからしく思ったこともありました。でも、中学1年生から始めたバレーボール、何度も何度も辞めようとして辞められなくて、苦しくて嬉しくて楽しくて辛くて、たくさんのことを学ばせてもらったこの部活を、こんな気持ちで終わりたくないと思い、勉強よりも部活を優先してやり、東海大会に行くことができ、後悔はありません。今日は、最後の練習です。自分が後悔しないよう頑張ります。来週からは新チームです。後輩がすごく心配だし、何よりも自分がずっと西遠に入学した時から生活の軸となってきたバレーから離れるのが、今となってはとても寂しく辛いです。私は今のバレー部が大好きです。後輩はもちろん、同級生、クラスの子、先生、親に感謝の気持ちでいっぱいです。(6年生)
6年生になってから、「部活生じゃないからたくさん勉強できていいね」と言われることもありました。確かに、部活生の子よりも自由な時間が多いので、勉強時間は多いと思います。でも、自信となるもの、自分を支えてくれるものは、「合格したい」という意志と、応援してくれる家族や先生方、志望校は違うけれど高め合い励まし合える友人だけです。部活生は、このことにプラスして、厳しい練習を耐え抜いてきたということ、結果を出せたときに味わえる達成感を知っているということがあると思います。この二つを持つ部活生を私は羨ましいと思うし、怖いとも思います。人は自分に無いものを羨ましがります。さらにエスカレートすると、その感情は嫉妬になります。嫉妬になる前に、自分の持っているものを考え直して、大切にするべきだと思います。受験勉強では心の持ちようが大切だと思います。私が今から部活生にしかないものを手に入れることは不可能です。自分の持つものに満足し、大切にして、内面から美しくありたいと思います。(6年生)
部活動一つとっても、答えが簡単に出せるものではありません。
大いに悩みながら、部をまとめ、自分の弱さや不安と闘いながらの日々。
終わったあとには、晴れやかさが残るかといえば、そんなに簡単なものじゃありません。
部活をやらなかった生徒にとっても、弱点があり、焦りもあります。
部活をやるか、やらずに勉強するか。
正解は一つでしょうか。
私は全校の皆さんに宿題を出しました。
簡単に答えの出ない問題の方、
答えが一つではないことの方が、
世の中にははるかに多いのです。
部活をなぜやるのか、
何のために勉強するのか、
どうして私は宿題をやらなくちゃいけないのか…
1人1人が、そんな大きな問いを夏休みに見つけ、探って、何らかの答えを出してきてください。
感覚的な答えではなく、理由や根拠も挙げて、きちんと説明できるようにしてください。
これが夏休みに際して私からの宿題です。
大いに悩んでほしいです。
それとともに、軽率なふるまいをすることなく、安全な夏休みであってほしいと願っています。
夏休みを前に、校長として全校の皆さんにこうしたお願いをしました。
上級生は、その背中を下級生たちがたくさん見ていることを忘れずに、
下級生はそうした階段をだんだんこれから上っていくことを忘れずに、
一つではない答えを自分なりに出してほしいと思います。
空はすっかり夏色。
午後には4年生5年生が大学の模擬授業を受け、大いに啓発されました。
(この内容は、明日改めてじっくり書きますね)
答えが簡単に出ないことを、めんどくさいと思うか、不安だけになるか、
それとも、面白い!と思って掘り進めるか…。
そんな入口に、西遠生は今、立っているのです。
掘り進める人になってくださいね!