プラタナスコンサート

昨日、15時から行われた
「2016プラタナスコンサートinHAMAMATSU」に、
我が西遠女子学園の高校演劇部が出演、
中学の国語教材でもおなじみの「夏の葬列」(山川方夫作)を上演しました。
夏休みを返上して稽古に明け暮れた演劇部の皆さん、
とても力強い作品に仕上がってましたよ。
熱演に感激しました。
お疲れ様でした!
中学の授業で私自身何度も教えた「夏の葬列」、
どういう舞台になるのだろうと思いながら臨みました。
三井先生の脚本・演出と聞きましたが、
芋畑をスクリーンに映し、音で空襲を表現し、
アクト中ホールが、さっと劇の部台に変わるんだなあと感心しました。
主役Mさんも、さんま売りのAさんも、みんな素敵でしたよ!
戦争中、自分が生き延びるだけで精いっぱいだったであろう極限の状況で、
主人公は頼りになる疎開仲間の少女を突き飛ばしてしまい、
終戦後もずっと罪の意識を抱いて、あの町に行くことなく、思い出を封印して生きてきました。
それなのに・・・
かつて中2に「夏の葬列」の授業をしながら、私がいつも思っていたことは、
この小説があまりに劇的で、『あり得ない』と思えるような展開でも、
実際にはたくさんの人が「自分だけが生き延びてしまった」という罪の意識を持って戦後過ごしているんじゃないか、
それを作者は伝えたかったんじゃないか、ということでした。
終戦から71年がたった8月15日に、この作品を見ることができ、
とてもよかったと思っています。
きっと客席の皆様(秋川雅史さんのファンの方がたくさんいらっしゃいましたね)にも、
演劇部の皆さんの思い、そして作者の山川方夫氏の思いが届いたことでしょう。
プラタナスコンサートは、戦火を免れた浜松駅前のプラタナスの木を平和の象徴として始まったコンサートです。
ジュニアクワイアの皆さんの歌、
そして、ゲストのテノール歌手の秋川雅史さんのすばらしい歌とトーク。
そこに、西遠の「夏の葬列」も加わって、とても素敵なコンサートでした。
コンサートのことは、今日の静岡新聞でも取り上げられています。→こちら
秋川さんの「千の風になって」「慕情」「ゴッドファーザー愛のテーマ」、叙情たっぷりで感動しました。
昨日は、このプラタナスコンサートに、殉難学徒のご遺族でもある橋本みつ様と二人でお邪魔しました。
お盆を磐田で過ごされた橋本様からは、かつて殉難学徒のご家庭に静岡県から贈られたというお人形の写真などを見せていただきました。
また、この8月にお孫さんと広島を訪れたお話なども聞かせていただきました。
そして、私に下さった一羽の折鶴。

なんと、布製の折鶴です。
ちょっと触るとビックリする折鶴なんですよ。
どんなビックリなのか知りたい生徒の皆さんは、校長室へどうぞ。

☆  ☆  ☆

昨日は、夜、豪雨に襲われた県内地域もありました。
皆様のところは大丈夫でしたでしょうか?
台風の進路も心配なところです。
どうぞ皆様、気象情報をチェックして安全にお過ごしください。