楽しみな連載

日本経済新聞の最終面に「私の履歴書」というコーナーがあります。

一か月かけて、著名人が自分の人生を振り返るこのコーナー、一体何十年続いているのでしょう。以前、作曲家の服部克久さんの連載が始まったときには、毎朝楽しみに読み、毎夜大事に切り抜いたものでした。その時のことは、2016年のブログに書かれています。

2016年11月「私の履歴書」日本経済新聞の切り抜き

日経新聞は父が長年とっている新聞で、正直言いますと私はほとんど読まないのですが、時々良い記事があると父が教えてくれます。

連休真っ只中の5月3日、父が「岸恵子はすごい戦争体験をしてるんだねえ」と言って、その日の新聞を見せてくれました。なんと、5月は、女優の岸恵子さんが「私の履歴書」の筆者なのです!そして、第3回の5月3日には、1945年5月29日の横浜空襲の体験が書かれていました。

5月1日に始まった岸恵子さんの「私の履歴書」(日本経済新聞)

岸恵子さんの戦争体験を息をのみながら読みました。たった一人で逃げまどい、大人たちの忠告を振り切って防空壕を出て、母の指示どおりの場所を目指して逃げた岸さん。生死を分けた判断でした。その防空壕にいた人たちのほとんどが爆風と土砂崩れで亡くなったそうです。生徒の皆さんよりも年若かった女の子が、たった一人で空襲の中を逃げ切る、その過酷な戦争体験は、岸さんの文章力のすごさと共に私の心に迫ってきました。戦後、痴漢に遭った時に必死に助けを求めた時に、唯一助けに来てくれたのは米兵のオンリーさん(私娼)だったという体験も、岸さんの人生観に大きな影響を与えた出来事だったことでしょう。また、今日の記事には、女学生時代の数学の先生の思い出が、哀切な文体で書かれていました。今月は岸恵子さんの人生を毎日の新聞でたどる楽しみができました。

今年の「殉難学徒慰霊式」は、5月12日の予定でしたが、コロナの影響で23日に延期しました。しかし、休校期間が延長されたために、慰霊式も再延期となりました。生徒会執行部の皆さんが中心になって進行する厳かな慰霊式。戦争体験を聞き書きした中学1年生には、特に参列してほしい行事です。少し時期が遅れても、何とか実施したいと思っています。

さて、今日も休日の学校に一日おりましたので、恒例となった食後の散歩でローズガーデンを訪ねました。

いつもペリカンを背景に薔薇を撮っていますが、たまには薔薇を背景にペリカン君を撮ってみようと思いたち、上の写真を撮りました。昔は高校館の前にペリカン池がありました。このペリカンを懐かしむ卒業生も多いのではないでしょうか。

ペリカンを撮影していたら、本物の鳥が来ました。

棒の先にとまっているのはヒヨドリです。少しの間、とまっていてくれましたので、もう少し大写しすることができました。

2月のカワヅザクラ満開の頃には、カワヅザクラの枝に陣取っては小さなメジロたちを追い散らすこの鳥を「邪悪なヒヨドリ」と勝手に名付けていましたが、桜の季節が過ぎたら趣ある鳥の一つに戻りました(人の心は変わりやすいものです。笑)。でも、こうしてみると、端正なお顔だと思いませんか?

野鳥に興味のない人に、素敵な一枚を見つけました。浜松科学館の小粥さんが、OKAYUというアカウントで鳥や虫の名前を教えてくれる活動を長くされているのですが、このたび「 身近で気になる野鳥ランキング 」と作成してくださいました! 

とってもわかりやすい一枚なので、教員室前に掲示させていただきました! 生徒の皆さん、ぜひこの掲示で鳥の名前を憶えてください。

さて、明日は登校日です。西遠では、5月7日から冬服・夏服どちらでもOKの「フレックスタイム」となっています。」気温も上がりましたから、もう明日から夏服に合えそうな予感…。生徒の皆さんと元気に再開できることを楽しみにしています。