行く道じゃ

西遠の教員を務め、数年前に亡くなった源馬先生が、
在職中、何かの色紙にこんな言葉を書いていらしたのを、
今も覚えています。
子ども叱るな 来た道じゃ
年寄り笑うな 行く道じゃ

自分の来た道を忘れずに、次の世代を育て、
これから行く道を思い描いて、思いやりを持ち、
謙虚に生きよという教え。
時々、親子げんかのあとに、
この言葉を思い出します。
私の場合、娘や息子とのケンカの機会は最近あまりありませんので、
「子供叱るな」よりも、「年寄り…」の方がメインです。
母との口論のあとに、
「いつか娘や息子にこう言われたら、私も絶対怒るだろうなあ」
と考えます。
「行く道だなあ」と思い至るわけです。
そうして、そうっと、己の傲慢さを反省します。
(そうっと過ぎて、当の母には私の反省の色は伝わっていないかも…)
子ども叱るな 来た道じゃ
年寄り笑うな 行く道じゃ

人は一人では生きてゆけないもの。
人生の先輩である父や母への言葉遣いも含め、
時々自戒を込めて唱えたいと思います。