10代だからできること

先週の土曜日、1時間目は高校の講堂朝会でした。
今回のお話は「10代だからできること」。
前回の「どんな大人になりたいか」の続編です。
取り上げたのは、先日放送された「NHKスペシャル」です。
思春期のこどもたちが突然キレるのは何故なのか、
お父さんお母さん側に向けての番組でしたが、
思春期真っ盛りの生徒たちにも伝えたいこと、考えてほしいことがたくさんある番組でした。
思春期には、神経細胞の動きが活発になって、ちょっとした表情の変化にも繊細な反応をしてしまいます。
だから、大人の表情や言い方の微妙な変化を、10代の子どもたちは過剰なまでに受け止めてしまうのです。
さらに、思春期には、感情の爆発を抑制する機能は、まだ脳のなかで発達しません。
そこに、現代ならではのストレス・・・スマホ、情報の洪水、受験などによる多忙な生活・・・が加わるから、子どもたちは「キレる」方向に走ってしまうのだ、と。
ではそんなややこしい思春期が、なぜ人間にはあるのでしょうか。
その事を説明するのに、カメラが向かったのは、なんとアフリカでした。
ケニアのマサイ族が紹介されたのです。
中学2年生以上の皆さんは、去年、マサイ族のジャクソンさんの話を早川千晶さんの通訳で聞きましたよね。
その時、マサイ族には、子ども→戦士→大人→長老の4つの時代があると聞きました。
その「戦士」の時代が、番組で紹介されたのです。
もちろん、現地取材のコーディネーターは、早川千晶さんでした。
番組の最後にお名前が紹介されていましたよ!
マサイ族の若者は、集落から離れて共同生活をします。
大人になるための大事な期間です。
思春期には、感情の爆発を抑える働きが育っていないということでしたが、それは、逆に言えば、挑戦を恐れない時代であるということなのです。
マサイ族は、その思春期に、大人への試練を若者に与えるのです。
大人から借り受けた羊の群れを管理し、野生動物などから羊を守る。
村に何か起きたら、戦士として村を守る。
これが、マサイの思春期です。
思春期が人間に備わっている。
恐れに萎縮せず、チャレンジ精神に富み、前進しようとする力に満ちた時である。
そんな10代に、なにをすべきか。
可能性のいっぱい詰まった高校生に、是非考えてもらいたいと思いました。
そろそろ感想文が届く頃。
楽しみにしています。