このブログでもお掃除の話題を何度か取り上げましたが、11月5日の「秋のお掃除タイム」では、落ち葉掃きのグループと共に、講堂ロビーの床磨きを紹介しました。
この日からちょうど1か月先に行われる「小学校招待音楽会」に向けて、床をピカピカにするのだと、使命感に燃えて頑張っていた姉妹グループです。
12月24日、大掃除の30分間が終わろうとする頃、講堂ロビーを受け持つ姉妹グループの担当教員の藤井先生が「今日、ロビーの床磨きが完了しました」と知らせてくれました。
このグループは、12月5日の招待音楽会が終わった後も、毎日、講堂ロビーを冷たい水できれいに磨いてくれていたのです。バケツを持って水道を往復する姿を何度か見かけていましたが、とうとうロビー掃除完了したのか、それは慰労してあげなくちゃ!と、すぐにロビーに向かいました。
きれいになった講堂ロビーには、もう姉妹グループメンバーの姿はありませんでした。美しくなった空間が、音もなく、そこにありました。
「菊作り 菊見るときは 陰の人」 吉川英治
岡本富郎先生がよく紹介しておられた俳句が、思わず口を突いて出ました。菊作りに励む人は、菊がきれいに咲いて多くの方々に見られるときには、そこにはいない、陰の人である‥‥。
富郎先生の愛したこの一句を学園生活の中で実感することがしばしばあります。この日、ピカピカになった講堂ロビーを見て、私はこの句を想いました。「菊作り」に励む陰の人がここにもいた、ととても温かい気持ちになりました。グループの生徒たちには会えませんでしたが、心からありがとうと伝えたいです。