コロナ禍、西遠生は何を学んだか? その5

「コロナ禍、西遠生は何を学んだか?」のシリーズも第5回となりました。今日は、現在学園の「最上級生」となってリーダーシップを発揮している高校2年生が、この一年間で何を学んだのかを、講堂朝会の感想の中から、いくつかご紹介したいと思います。

休校期間、物事をプラスに考えて行動できた

◎今年度、私は成長でき、充実した一年だったと思います。急な休校期間、まだオンライン学習が始まっていない頃は、課題を計画的に一人で行わなければいけませんでした。通常であれば、対面授業で新しい学びや発見があったのが、ワークを解いたり習っていないところをやってみたりという、今まであまり経験したことのないことをしてきました。しかし、それをマイナスに思わず、プラスに考え行動することができたのが、私が成長できたと思ったことでした。集中して課題に取り組めるように毎日自分の部屋で学習していたのを、気分転換にと思い、家族がいない時間にリビングで学習したり、ベランダで学習してみたりと新しいことをしてみた結果、とても集中して学習できました。特にベランダでの学習は、春の少し肌寒い風、少し暖かい風、鳥の鳴き声、お昼が近づくと近所からおいしそうな匂いが漂ってくるなど、心地よく、季節を感じることができたので良かったです。休校が本格化すると、YouTubeで解説している動画が増えたので、それを有効活用し、学校のオンライン授業もあり、5月定期テストは定期テストは何も心配することなく挑むことができました。

コロナが私たちの一年間を壊したわけじゃない

◎コロナが流行してからちょうど1年がたつであろう今現在。私にとっては長いようで、まだ一年しかたっていないのかという短さを感じます。当たり前だったはずの体育大会やパフォーマンス大会は中止、西遠初となったオンラインで行う学園祭を体験し、マスクをつけていない人は非常識だとか、コロナがうつるとか言う人、咳やくしゃみでさえまわりに不快感を与えてしまう空気‥‥。私は、そんなコロナのせいで自然と起こってしまった皆のコロナを警戒する態度が怖くて、コロナがはやり始めた4,5月ごろは、西遠はどうなってしまうのだろうと思っていました。今回の講堂朝会では、そんなコロナにおびえた自分を思い出しながら、一年前のことなのにとても懐かしく思いながら聞いていました。一年で起こった出来事のスライドを見ながら、もしコロナがなければきっとこの一年はいつもの一年として、大した懐かしみもなく思っていたかもしれません。コロナがあったからこその思い出や、楽しさ、辛さがスライドから見て取れて、決してコロナが私たちの一年間を壊していたわけじゃないんだと改めて理解できました。

小さなことにも感謝できるようになった

◎休校中、毎週一日だけ学校に行くということを、私はすごく楽しみにしていました。会いたいと思う人がいるということがすごいことだと思いました。コロナによって、今までなにげなく過ごしてきた日常が当たり前ではなくなった時、小さなことでもありがたいと思えるようになりました。そして、私がコロナ禍の活動で一番印象に残っているのが、オンライン学園祭です。あのような形でもできたことは、すごく嬉しかったです。コンピュータで難しいこともあったけど、毎年のように決まったテーマについてクラス全員で深く掘り下げるということに違いはなかったし、学べることもたくさんありました。母は、「いつもと形は違うけど、西遠の子はこんなこともできるんだってことをより多くの人に知ってもらえるすごくいい機会じゃん」と言っていました、確かにその確かにその通りだなと思いました。

「人」の支えで「人」は生きている

◎オンライン授業の期間は、どうしたら自分の理解を深められるのか試行錯誤し、時には友人や姉に協力を求めもしました。今までは、すぐに落ち込んだり、気持ちを表に出してしまったりしましたが、問題が発生した時、課題を見つけ、対処方法を考え、どう行動していけばいいのかを考えるようになりました。クラスの仲間は、私に多くの刺激を与えてくれました。皆のおかげ、影響で、私は変わることができました。「人」の支えによって、「人」は生きている、歩んでいけることに気づきました。学校外でも、「人」の温かさを感じました。コロナの影響で苦しい人たちに多くの人が支援をしたり、エンターテイメント界でもオンラインでライブを開催したり、「今だからできること」「誰かのためになりたい」という人の真の思いやりが多くあった一年だったと思います。「当たり前」はないかもしれません。しかし、「不可能」もありません。未来は誰にも分からない真っ白なキャンパスです。一人一人いろいろな「色」を持っています。一人一人が色を加えていくことで、カラフルな「過去」ができます。今までの道を振り返った時、自分の人生が様々な色で満ちていたいです。

高校2年生たちは、コロナ禍の中、確実に何かを乗り越え、成長していました。講堂朝会の記録には、大人の我々を飛び越えて成長していったなあと思わせる感想文がたくさん寄せられています。まだまだ紹介したい文章があります。このシリーズ、終業式をまたいで、もう少し続けます。