「コロナ禍、西遠生は何を学んだか?」のシリーズ、終業式をまたいでしまいましたが、今日は、高校2年生の感想の中から、部活動での彼女たちの成長を追いたいと思います。
部活リーダーとして、コロナをどう乗り越えたか?
今年一年はコロナに振り回され、とても大変な一年だった半面、学びと充実感のある一年でもありました。私自身、部活の部長兼パートリーダーとして、初めての舞台である全国大会が中止になってしまい、すごく落ち込みました。ですが、ここで部長の私が落ち込んではいけないと思い、何ができるか懸命に考えました。その結果、緊張感を最後まで忘れないでいようと思い、例年はなかった「部活内発表」を行いました。先輩も後輩も関係なく部員全員が一人一人演奏する曲を用意して、みんなの前で独奏をしました。評価用紙も匿名にして作りました。自分の演奏が他人にどう聞こえているかを客観的に捉えること、そして向上心が芽生えました。このように、コロナ禍でも何ができるかということを、たくさん考えさせられた一年でした。
あの動画制作の裏側
今年最大のイベントとなった学園祭はオンラインということで、未知の世界で試行錯誤しました。特に私が大変だったのは部活展です。いつもは音源の著作権など考えずに公演してきたのが、オンラインだとフリー音源でやらなければならないということ。それが一番最初に当たった壁でした。いつもの公演のように(フリー音源を使って)ナンバーを踊る方向ではとても難しく、悩んでいた際に、よく登美丘高校がやっていた学校内を使って撮影する案が出て、そこから、保護者向けの発表と学園祭の動画づくりに必死に駆け抜けていました。音楽が合わない!踊りを間違えた!ここのアングル撮り直す!もう一回!あと何回!…というやり取りをし続け、試作版も何度も撮り直し、編集もして、本当に大変でしたが、あきらめずに必死にやり遂げることができて、良かったです。
ギター・マンドリン部もダンス部も、この一年、いつもとは違う活動をせざるを得なかった悔しさを、積極的に「攻め」の姿勢にかえて乗り切りました。苦しい中で、リーダー学年の自覚と責任とが彼女たちをこんなに成長させ、輝かせたのだと思うと、彼女たちの内面の強さ・逞しさを心から称えたいと思います。そんなリーダー学年がいたからこそ、下級生たちは安心してついていくことができました。
「充実した1年だった」と振り返るまでには様々な葛藤があったでしょうが、それを抑え、それぞれの部活を牽引してくれた上級生の皆さんに、今改めて心から拍手を送りたいと思います。