11月11日、高校生に対して行った講堂朝会では『君たちはどう生きるか』を問いかけました。
今、話題となっている漫画を意識したわけではないのですが、この講堂朝会のスライドを作るにあたって、タイトルに悩んでいました。
伝えたかったのは、「選挙をめぐる2つの生き方」「西遠の生活の中で生徒会活動や姉妹掃除にどう臨むか」「信念を持って生きる女性たち」「自治について」などなど。
逡巡した揚句、タイトルは、高校生に問いかける言葉として『君たちはどう生きるか』としたのでした。
この日、高校1年生は、1時間目の講堂朝会の後、2時間目には「女性の生き方を考える弁論大会」のための「クラス予選」を行い、さらに3・4時間目には大学院で学んでいる西遠の先輩たちから「学問を識る」と題してお話を聞いたのでした。
いわば、土曜プログラムがこの日の4時間ともすべて「生き方」を考える時間、まさに女性キャリア教育のプログラムだったわけです。
そんな有意義な人生の勉強をした高校1年生たちが、それらを踏まえて私に講堂朝会の感想を寄せてくれました。
今日は、『君たちはどう生きるか』への高校1年生からの返事をご紹介します。
◎講堂朝会で5人の女性の生き方についてお話がありましたが、特に印象的だったのは、マララさんです。マララさんはとても若いのにもかかわらず、意志が強くかっこいいなと思いました。世界に対して自分の意見を発信し、一度暴力をふるわれたものの、完治するとまためげずに訴え続けていることに、同じ女性として尊敬すべきだと思いました。2時間目には、女性の生き方の作文発表を聞きました。ここで素敵だと思ったのは、マザー・テレサです。人々に平等に接し、自分よりも他人を気遣い、自分が良い行いをしていても周りには言いふらさず、私のお手本にするべき女性の一人だと強く感じました。そして、3・4時間目は、西遠の卒業生の方のお話を聞く機会があり、今日は自分の将来について考えさせられる時間が多くありました。自分の理想の女性に近づけるように、日々進化していきたいです。
◎その日の2時間目には、私たちが夏休みに女性の生き方の本を読んで書いた作文のクラス発表がありました。そこでも、ヘレン・ケラーやサリバン先生など、いろいろな女性が出てきました。講堂朝会での先生のお話やクラスのこの発表を聞いていても、活躍している女性たちは、みんな辛い思いをしている人がほとんどでした。辛い思いをしたのに、前に進んで、すごいことを成し遂げたり、大きなブランドを立ち上げたり、活躍できたりするのは、その人が強いからなんだと思いました。そして、何らかの覚悟があったからではないかなと私は思いました。人は何かをするとき、手に入れたい時に、何かを手放さなければいけないのだと私は思います。きっと活躍している女性は何かを手に入れるためには、何かを手放す覚悟をしているんだと思います。そういう強いところがあるからこそ、大きなことを成し遂げられたんだと思います。私も強く生きていきたいと思いました。
◎最後に問いかけられた「あなたたちはどう生きるのか?」の問いについて、今日のお話から考えた生き方があります。それは、今まで何度も言われてきたことなのですが、自分の考えを持って、それを周りに伝えること。女の子だからと言って自分の考えを捨てるような女性にならないこと。「女の子だから」と言われて挑戦すらできないのは悔しいし、「女の子だから」と言って自分から辞めるのはおかしいと思う、そんな女性でいる生き方をしていきたいです。
中学高校の6年間は、生き方の基盤を作る時間だと思います。
西遠の全人教育のプログラムの中で、生徒たちが自分の生き方を育んでいく、基盤を作り大きく伸びていく・・・。
生徒から寄せられた「集会記録」の中に、そんな姿をたくさん見つけることができ、嬉しく、また頼もしく思っています。