西遠の令和3年度が明日から本格的に始まります。昨日の高校入学式を終えた高校1年生を加え、中2から高3までの5学年が明日そろって「令和3年度始業式」を行います。今日の雨も、明日の朝には上がることでしょう。
この春休み、 聖火リレーが始まったというニュースと共に、 コロナの感染拡大で既に「第4波」の兆しがあるという報道もありました。日本のジェンダーギャップ指数が120位だったというニュースも大変残念な思いで聞きました。世の中の状況は決して順風満帆でも楽観視できるものでもありません。そんな中でスタートする令和3年度の学園生活、一人一人がどんな「挑戦」の決意をもって集うのでしょうか。世の中は楽観視できなくても、私は若い力の可能性に大きな期待を抱いています。世の中を変える力は若い世代、そして女子校に育つ若い女性にあると思っているからです。
生徒の皆さん、皆で元気に令和3年度のスタートを切りましょう!
さて、春休み最後の日曜の今日は、学園にも関係する鳥の話題を3つお届けしたいと思います。
1つ目は、シジュウカラと国語の教科書のお話。学園にもよく顔を出し、美しい声でさえずっているシジュウカラですが、皆さんはこの鳥を見たことがありますか? 今、Eテレの「0655」でも、おはようソング「声の主 №2」で歌われている鳥です。
この鳥が実は文法を持っているという話題は、ブログでも扱いましたし、入試の総合問題(聞き取り)にも出題されました。そのシジュウカラの鳴き声について研究されているのが京都大学の鈴木俊貴さんという方なのですが、このほど、光村図書の中1国語の教科書に、鈴木さんの書き下ろしでシジュウカラについての説明文が掲載されたのです。 今年度から西遠の中学1年生がシジュウカラについて学ぶ!というのは、鳥に魅せられている私にとっても大変うれしいことです。新入生の皆さんはオリエンテーション1日目に教科書を持ち帰りましたが、もう国語の本を、シジュウカラの説明文を、読んでいるかしら? 西遠にもよく飛来するこの小さな黒ネクタイの鳥のこと、これから中学生が興味を持って探してくれたらいいなと思っています。
2つ目の鳥の話題は、ツグミです。こちらも毎年冬から春にかけて西遠に姿を見せる鳥です。
このツグミの「歩き方」についての記事を見つけました。「こどもの国ニュース」第603号に掲載されている「自然の国 ひらけごま」というコーナーで、プロ・ナチュラリストの石井碧さんが「注目!ツグミの歩き方」という文章を寄せていらっしゃいました。
ツグミは渡り鳥で冬鳥に分類されること、長いものは5月ごろまで日本にいて、その後群れになってシベリアに北上することなどが、冒頭に紹介されています。そして、本題の「歩き方」ですが、そもそも地上を歩く鳥は、 ①両足をそろえてぴょんぴょん進むホッピングと、②片足ずつトコトコ歩くウォーキングと 歩き方が2種類あるのだそうです。このように野鳥の歩き方が2つに分類される中で、ツグミはカラス類と同じく両方の歩き方をすることができる数少ない種類なのだそうです。確かに、西遠で見かけるツグミも、地上をトコトコ歩いているときと、ピョンピョン飛んでいるときがあります! 石井さんの文章を読みながら、ツグミに余計に親近感がわきました!
実は、この「子どもの国ニュース」はこの603号で休刊なのだそうです。最後に素敵な話題をご提供くださってありがとうございました。
3つ目は、あんまり歓迎されない鳥 カラスです。でも、なかなか面白い行動をする鳥なのです。先日、西遠のカラスが、興味深い行動をしていたので、カメラで追ってしまいました。6枚の写真でお伝えします。
左上から順に、「何か」をくちばしにくわえたカラスが、本館と講堂の間にある池のまわりをちょんちょんと歩き、様子をうかがっていました。そのうちに、ひょいとプランターの下にもぐるようにしてその「何か」を隠し、素知らぬ風を装って、池のほとりへと移動…。何もしてませんよ、とでも言いたげな風情です。後で、カラスの目を盗んで、そうっとプランターの下にカメラを入れてみました。確かにこのプランターの陰に「何か」が隠されていました。カラスは頭がいいので、人間がこういう行動をしているとどこかで見張っているかもしれません。カラス君のプライドをたてて、「何か」はそうっとそのままにしておきました。
春休み、学園にはたくさんの花が咲き、鳥が訪れていました。明日からは、生徒が集う賑やかな学園に戻ります。学園の主役の生徒たちで活気にあふれる令和3年度がいよいよ始まります!