図書館入り口の「小さな白板(ホワイトボード)」も、ついに第10週に突入しました。6月7日から12日まで、今週は花特集です。
6月7日(月) 最初の花は、ドクダミです。
西遠にはドクダミ群生地があります。ドクダミは煎じるといいと言いますが、小学生の頃、祖母の煎じるドクダミのにおいが苦手でした…。最近、テレビでドクダミを「和ハーブ」と紹介しているのを見て、妙に納得してしまったオオバでした。
6月8日(火) 梔子と書いてクチナシと読みます。山梔子とも書きます。
前夜、我が家にクチナシが咲いているのを発見し、闇の中の白い色に目を引かれたところでした。ちょうど私の見た光景にピッタリな素敵な俳句に出会い、選びました。肝心の写真の方は残念ながらボケました。
6月9日(水) ねむの花。芭蕉は「ねぶの花」と詠みました。
図書館南にねむの花が咲いたので、雨でもないのに芭蕉のねむの花の句を。雨の中に咲くねぶの花に、芭蕉は中国の美女を想いました。
6月10日(木) 立葵(タチアオイ)
タチアオイは、すっくと空に向かって伸びる花。それを見上げる子どもたちには、「空の花」に見えるでしょう。我が通勤路の旧東海道には、今年もたくさんのタチアオイが見事に咲きました。
6月11日(金) 紫陽花(アジサイ)
紫陽花は、俳句ではなく和歌を選びました。紫陽花のよひら(四片)の花びらが「山」(やまと書いてやえ=八重と読ませる)に見えるのは、葉越しの月の光のいたずら…?と、平安時代、崇徳院は詠みました。突然、崇徳院が登場したのは、田村正和さんの訃報も影響しています。田村正和さんといえば、皆さんはきっと古畑任三郎を思い出すでしょうが、私は昔々彼の演じた崇徳院(大河ドラマ「新平家物語」1972年)の悲しげな風貌が忘れられないのです。崇徳院は、百人一首では「瀬をはやみ…」の作者です。
6月12日(土) 花菖蒲(ハナショウブ)
12日はオープンスクール。大半の生徒の皆さんは休日でしたが、図書館を訪れてくれる小学生の皆さんに、花菖蒲の俳句を書いてお出迎えしました。
ところで、アヤメとショウブとカキツバタの違いがよく分からなかったので、調べました。花びらの付け根の模様が違ったり、咲く場所が水辺か陸地か、そして咲く時期が5月か6月かで、名前というか種類が違うのですね。勉強になりました。
以上、第10週の「小さな白板」でした。