コロナウイルス感染防止のため、今、生徒たちはお昼に「前を向いて黙食」という生活を強いられています。楽しいお昼休みを窮屈な制約に縛られて過ごしている生徒たちのために、学園長先生が全校放送を担ってくださいました。題して、「学園長先生の語る西遠昔話」です。
お昼12:15から約10分間、学園長岡本肇先生が、西遠について全校の生徒たちに語ってくださいます。今日はその初日。学園の礎を築かれた創立者岡本巌先生と、初代学園長の岡本富郎先生のこと、学園に残るお二人の胸像や肖像画のことをお話しくださいました。
創立者岡本巌先生。胸像は先生の古希(70歳)のお祝いとして、生徒や卒業生から送られたものでした。胸像の作者は、水野欣三郎先生。まだ20代の新進気鋭の彫刻家が、この胸像の作者でした。
胸像に刻まれたのは、西郷隆盛の言葉から「幾たびか辛酸をなめて志いよいよ堅し」でした。
講堂に掲げられた岡本巌先生のフロックコート姿の肖像画は、本校教員だった佐々木松次郎先生によるものです。松次郎先生は、本校の美術の先生であり、最後は教頭先生を務められ、女子教育に情熱を捧げられるとともに、熱心なクリスチャンで、宗教画家としても有名でした。本館のステンドグラスのマリア像の絵も松次郎先生のものです。
そして、初代学園長の岡本富郎先生。学園長富郎先生は、老校長巌先生を大変尊敬していましたので、自身の胸像を作ってはいけないとずっとおっしゃっていました。ですが、教え子たちの強い要望を病床でお聞き入れくださり、今、学園長胸像は西門正面にあります。この胸像の作者も、水野欣三郎先生です。水野先生は、西遠の二代の胸像を作られたのでした。
そして、生活会館講堂には、富郎先生の肖像画が掲げられています。画家であり、理科の高校教員として本校にもお勤めくださった求正美先生の筆によるものです。
学園の礎を築かれたお二人の先生のお話、そして学園に残る胸像や肖像画について、第1回の放送で詳しく、分かりやすく語られた肇先生。明日はどんなお話が聴けるでしょうか。静かなお昼休みの大きな楽しみです。