今日は子どもの日、浜松祭りもクライマックスの日ですね。
皆さまはいかがお過ごしでしたか?
さて、戦争が終わって、今年の8月15日で73年となります。
西遠では、太平洋戦争末期の昭和20年、動員学徒として工場で働いていた29名の生徒と引率教員1名が、空襲で尊い命を落としました。
戦後、西遠はこの悲しい歴史を忘れまいと「殉難学徒慰霊式」をずっと続け、平和の大切さ・命の尊さを先輩から後輩へと語り継いでいます。
この慰霊式に向けて、全校生徒が「平和についての作文」を書きます。
式では代表者がその作文を読みます。
西遠に入学したての中学1年生にも、この作文の課題が出ます。
中学1年生への課題は「身近な戦争体験者のお話を聞いて、その体験をまとめ、自分の感想を書く」というものです。
今年の中学1年生も、親戚の方やご近所の方に戦争体験を聞きました。
しかし、戦争の体験を話してもらえる人が身近にいない、という生徒もいます。
そんな中学1年生のために、西遠の大先輩が5月2日西遠を訪ね、中学1年生に自らの戦争体験を話して聞かせてくださいました。
いらしてくださったのは、卒業生の牧野和子さん。
殉難学徒の同級生で、ご自身も工場で爆撃に遭い、逃げ込んだ防空壕で生き埋めになったものの助け出され、九死に一生を得た体験をお持ちです。
お隣にいたお友達は爆弾の直撃お受けて亡くなりました。
昨年10月に私に戦争体験をお聞かせくださった4名の卒業生のお一人で、牧野さんの体験は公式HPにもお友達のお話と共に紹介させていただいています。
牧野さんのお話は、生活会館の講堂で行われました。
1年生が丸く配置された椅子にすわり、牧野さんのお話を熱心にメモします。
私もインタビュー担当として同席させてもらいました。
生徒からは、質問も飛び出し、牧野さんが答えてくださいました。
牧野さんのお話を聞いた1年生たちは、この4連休の間に原稿用紙に向かって作文を書いていることでしょう。
牧野さんのお話にどんなことを感じたのか、どんな点が心に残ったのか、メモと向き合い、自身と向き合う時間です。
地元の活動にも貢献し、今も積極的に活動していらっしゃる牧野さん、お忙しい中母校をお訪ねくださいまして、後輩のために貴重なお話をお聞かせくださり、本当にありがとうございました。
牧野さんからの「平和のバトン」をしっかりと中学1年生が引き継いでいきます!