10月30日の中学講堂朝会で、10月に行われた様々な行事や今までの学園生活を振り返りながら、「勇気」についてお話しました。
- 何かをするには必ず勇気が必要なこと。
- 生徒総会でも、この講堂朝会でも、大勢の前で手を挙げて発するには大変な勇気が必要なこと。
- 勇気を出すのは難しいけれど、いったん勇気を出すと今までの壁が取り払われて、次からの行動がとっても楽になること。
- 私自身も小学2年生のある時まで手を挙げて発表する勇気がなかったこと。
- クラス担任として、生徒が勇気を出して壁を破る瞬間を何度も目撃したこと。
…そんなお話をしながら、中学生の皆さんの「勇気」について聞きたいなと思い、講堂朝会の感想を書くアンケートフォームに、〈「勇気」についてどんなことを考えましたか?自分の経験なども書いてください。〉という問いかけをしました。みんな、真剣に答えてくれました。今日は、その中からいくつかの感想を紹介します。
中学生になって・・・
- 小学校の時は、大勢の前で発表するのが全然平気だったけど、最近どうしても勇気が出なくて授業中の発表や今日みたいな大勢の前での発表をしていませんでした。でも、友達が今日発表しているのを見て、前はできたのだから勇気を出して発表をしていこうと思えました。(1年生)
- 私は、西遠女子学園に入るまで人前に立つことが苦手で、授業中発表したくても手を上げることができなくて、あとから後悔していました。でも入ってからは、プレゼンなど人前に立つことが多くなって、今では発表することが好きになりました。今日校長先生の話を聞いたとき、みんなそういう壁にぶつかっているんだと分かりました。これからも、前を向いて堂々と発表したいです。(1年生)
- 最初はなんでもドキドキして、私なんかができるかなと思ってしまい、自信がなくなってしまう事もあった。でも思い切ってやってみることで次からは慣れてすぐにできるようになる。私は発表が苦手だったのが、思い切って上げてみたところ、自分の考えを伝えることができるようになった。公の場で発表することもチャレンジしてみたい!(1年生)
小学生の時にできなかったことが、中学生になったらできるようになる。逆に、中学という新しい環境で、今までできていたことが全然できなくなることもあります。誰しもその両面を持っています。そういう自分と向き合うことが大事だと思います。向き合ううちに「勇気」が出て自分の壁を突破できるのだと、私は経験からも信じています。
イングリッシュ・サマーキャンプが大きなきっかけ
- 私は、恥ずかしいという気持ち以上に、「自分のしたことに対して誰かに何か言われてしまうのではないか」という不安のほうが大きかったです。でも、友達と多様な考え方について話したり、サマーキャンプで、留学生リーダーが、「もっとカジュアルに行こうよ?なんでもやってみなよ!」と背中を押してくれたり、そのお蔭で一歩踏み出せた気がします。 (2年生)
- イングリッシュサマーキャンプでは自分からと言うことを心がけました。最終日の寸劇では恥ずかしい、失敗したらどうしようなどの気持ちを捨て取り掛かりました。(3年生)
- 今回、勇気を出してみんなの前で堂々とジェスチャーもつけながらプレゼンできた。 (3年生)
イングリッシュ・サマーキャンプでは、留学生の皆さんから「西遠の生徒は積極的ですね」とお褒めの言葉をたくさんもらいました。留学生の皆さんの姿勢と、失敗を恐れなくてもいいという空気、そして周りの友達の活気が、一人一人の勇気につながったのだと思います。3日間で皆すごく成長できましたね!
あの時出なかった勇気
- バスで席を譲ろうとしたけれど勇気が出ず、他の人がしていたのをみて、勇気を出せなかったことを悔しく思いました。 (2年生)
- 雨の日に、傘がなく、ずぶ濡れで自転車を引いている人を見ました。「家までもうすぐだし、傘を貸そうかな」と思いましたが、「傘をさしながら自転車を引くのは大変かな?」など色々考えてしまい、結局声をかけることすらできなかったことがあります。その時の事をお話を聞いて思い出しました。そのような人や困っている人などを助けることも、「勇気」に関係するのかなと思いました。(2年生)
勇気を出せなかった思い出は、書きづらいものだと思います。これを書いて教えてくれたこと自体が、大きな勇気です。失敗は成功のもと。できなかった自分と向き合うと、次のチャンスに勇気は必ず出るものです。こうした経験を書いてくれて嬉しかったです。
勇気を出した、小学生の頃の私
- 小学3年生でバスの見学に行きました。路線バスにクラス全員乗ったので勿論バスが混んでしまいました。次のバス停でお年寄りが乗って来ました。座っていた私は、席を譲ろうと思いましたが、なかなか勇気が出ませんでした。少し経ってから私は、お年取りが居るのになぜ席を譲れる勇気が出ないのだろうかと恥ずかしくなり、勇気を出して言ってみることにしました。「この席、座りますか?」と、その声は緊張で震えていたのを覚えています。勇気を出して言った結果、「ありがとう」と言って座ってくれました。とても嬉しかったです。勇気を出すというのは、とても怖い事だと思いますがとても大切なことであると、校長先生の話を聞くと同時にこの時の事が頭に浮かびました。
- 私は小学校四年生ぐらいの時からピアノを習っており、上手くは弾けませんが、いつか学習発表会などで演奏できたらいいなと思っていました。そんなある日、老人ホームに行っておじいさんやおばあさんと交流することになったのですが、合唱の伴奏者がいないということで急遽私がピアノを弾くことになりました。最初は自信がなく、引き受けるかどうか悩んでいたのですが、せっかくもらえたチャンスなので、そのチャンスを生かしてみようと思い毎日練習をしました。当日は練習の甲斐もあり、老人ホームの方々に喜んでいただくことができました。勇気を出してチャンスをつかんで本当に良かったなと思いました。(1年生)
- 私は、小さい時、色々な習い事をしていました。私はあまり挙手することが得意な方ではありませんでした。なので、塾でもあまり挙手することが出来ませんでした。しかし、ある時、誰も挙手をしないで、長い間、沈黙が続きました。その時、初めて私は、挙手をしました。その時から私は、挙手ができる様になりました。(1年生)
- 小学生の時、私は人前で話したり意見を言ったりするのが苦手でしたが、クラス一丸となって行う行事は好きで、学級委員や実行委員などやってみたいと思っていました。普段の授業から全く発表していなかったので、立候補となって手を上げることはなかなかできませんでした。5年の3学期に「中学生になる前に絶対チャレンジしたい」と思い立候補しました。その時の様子は緊張しすぎてあまり覚えていません。しかしすごく勇気が必要で緊張したことを覚えています。それ以降、少し自信が持てるようになり、6年生の間にたくさんのことに挑戦し、経験することができました。(1年生)
- 私は小学校6年生の時、運動会の選手宣誓に立候補しました。そして、希望が叶い選手宣誓をする事ができました。最後の学年、コロナ禍で思うように行事が行えなかった悔しさと、最後に皆で力を合わせて思い出に残るものにしたくて、読み上げる内容にも気持ちを込めました。無理だと思って最初から行動しないより、結果がどうであれ勇気を出して行動した方が悔いが残らないし、そこまで努力した事は自分をまた1つ成長させる道のりだと思うようになりました。 (1年生)
1年生の皆が、それぞれの小学校時代のことをこうして紹介してくれて、私は、素晴らしい生徒たちが西遠に入ってくれたんだなあ…と改めて思いました。12歳にもたくさんたくさんドラマがあって、そんなみんなが西遠に集まってくれて、今度は切磋琢磨しながら一緒に成長していく。出会いって本当に素敵ですね。
勇気を出した、中学生の私
- 私は声が大きいのに、西遠の先輩に挨拶をするとき、最初は小さめの声の大きさで挨拶をしていました。西遠の人はおしとやかな人が多いから大きい声で挨拶をするのが恥ずかしいと感じていたこともありました。その頃、教室でチャイムがなりそうなのに席につかない子がたくさんいることが気になり、勇気を出し、「チャイムなるよ」と言うようにしてみました。するといろんな人から、通る声でいいねなどと言われるようになりました。このことがあってから先輩方への挨拶をはじめ、授業の始まりの挨拶など大きい声を活かすようになりました。 私が経験したことも今日大庭先生がおっしゃったように最初の「勇気」がその後の自分に大きな影響を与えてくれました。このことを通して勇気を出す事は自分らしく過ごすために必要なことだなと考えました。(1年生)
- 中学に入ったばかりで、初めての授業の時発表するときに、間違えたら笑われてしまうんじゃないかとかを気にしていましたが、私は、校長先生と同じように数秒数えたあとに発表してみたら、慣れてだいぶ今では発表できるようになりました。(2年生)
- 今日私は勇気を出して講堂で発表しました!イングリッシュサマーキャンプではMY STORYをみんなの前で発表することができました!(2年生)
- 私が一番勇気を出したのは友情編集委員を引き受ける電話をかけたときです。先生から話を聞いたときは自分の文章力を認められた嬉しさと、本当に自分にできるのかという不安の2つの気持ちがありました。電話をかける前はとても緊張したのを覚えています。でもあのとき勇気を出して電話したことで、今では同じ学年の友情編集委員の友達と共にたくさんの貴重な体験ができています。(3年生)
西遠に入ってからもいろんなドラマが毎日繰り広げられているのです。「勇気」を出す瞬間、本当にたくさんあります。一人の勇気が、どんどん仲間に伝わります。こうした勇気のエピソードは、みんなで共有していきたいものです。
勇気を出すということ
- 私は小学4年生頃まで勇気が全然ない子でした。ですが、先生からの助言により勇気を出せるようになりました。そのお蔭で今回の講堂朝会で手を上げて発表することが出来たと思います。そのことから、私は勇気とは自分で頑張り出すものでもあるけれど周りの人によっても出せるものだと思いました。(1年生)
- 勇気を出そうと思っていても怖くて出ないのは自分だけではなくて安心した。勇気を出すことはとても緊張するものだと思った。 (2年生)
- 私にとってイングリッシュサマーキャンプが「勇気」が出た経験だと思っています。私は、あまり英語が得意な方ではなく、授業内での発表でも失敗するのが怖くてしていませんでした。しかし、イングリッシュサマーキャンプでは「失敗しても大丈夫!!」ということを英語を通して知り、発表に対しても自分に自信が持てました。そして、講堂朝会でのお話を聞き、誰もが最初は怖いといった不安な気持ちになりますが、あることに対して「勇気」を出し、達成できたとき、人は成長できるんだということを考えました。(2年生)
- 私は人前で自分の意見を発表するのが苦手です。授業でさえ発表するのが緊張してしまいます。ですが、3年生になってから自分の考え方が変わりました。自分の意見を言うことで相手の意見も聞くことができ、アイデアをもらうことができることに気が付きました。なので、これから勇気を出して自分の意見を積極的に言いたいです。 (3年生)
- 発表したり大勢の前で話すことができないことが多々あり、いつも後悔したりしていたため自分に自信を持って発表したいと思いました。また、自分が変わるきっかけは自分でないと作ることができないのだと感じました。高校生になっても変わらない自分でいいのかと、普段からの行動を考え直していきたいです。(3年生)
「勇気」について、様々な意見・発見がありました。焦りもあるし、後悔もある。それら全てが財産だと思います。たくさんの決意表明を私は頼もしく思っています。
「その他」の欄に書いてくれた、ある生徒の「勇気」についての想い
- 今回の校長先生のお話で、勇気についてがとても心に残っています。人間にはいつか勇気を出すときがあるというお話を聞いて、自分にもそんな日が来るのかな、自分にはもうすでに来ていたのかな、などと、考えることが多かったです。私は、発表をすることが苦手です。しかし、これからの時代、そのような能力は必要不可欠なものになると思うので、しっかりと磨いていきたいと思います。
誰にも「そんな日」は来るのです。びっくりするくらいの勇気の出る瞬間が…。中学生の皆さんの「勇気」への想いを読んで、私は皆さんのこれからがとても楽しみになりました。ちょっとした勇気も、大きな勇気も、それを出す瞬間の皆さんを応援しています。
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【おまけ】今夜は、お月様と金星が、会議後の私の心を潤してくれました。