本日、今年度最後となる防災訓練が実施されました。と言っても、9月に予定されていた第2回は緊急事態宣言期間中だったため実施できず、幻の訓練日に…。ようやく今日が今年度2回目の訓練だったのですが、今度はあいにくの雨となってしまいました。急遽、本部をグラウンドから教員室に切り替えての訓練を実施しました。(災害は雨でも雪でも待ってくれませんから。)
発災時の訓練の様子は、ぜひ公式ブログをご覧ください。教室の生徒の様子がわかります。
私や教頭先生など本部の教員は、職員室にいて、生徒と教員の安否の把握をします。授業中の先生は教室に残りますので、限られたスタッフで任務遂行。トランシーバーには、保健室から、けが人の情報が入り、生徒の出欠確認と合わせて、状況を把握します。全員の安否確認が終わり、けが人の「治療」も終了したところで、「3次配置」の引き取り訓練が始まりました。
3次配置では、先生方にも大事な任務があります。クラス担任は教室で、生徒を引き取りに来た保護者の対応をしますので、それ以外の先生が、保護者役になるのです。「はい、先生はこの子のお父さんです」「先生は、この生徒の親の友人です」と役割が紙に書かれて渡され、先生方はお父さんやお母さん・友人・近所の人になり切って、その生徒のいる教室へ向かいます。
担任の先生も大変です。引き渡しカードの記載されていない人が生徒を迎えに来ても、先生は生徒を引き渡してはいけません。「友人」じゃダメ、と断らなくてはいけないのです。
続々と、本部前の廊下に、生徒と「お父さん」「お母さん」が戻ってきました。中には、「友人じゃダメ」と言われた、と生徒を連れずに戻ってくる先生もいます。先生方はこういう時かなりの熱演をしますから、きっと教室では担任と友人役の先生との間で「よこせ」「よこさぬ」の激しいバトル(?)も見られたのではないでしょうか。
滞りなく3次配置での訓練が終わりました。
40分の枠の中での防災訓練、最後は放送室に移動し、全校放送をします。
大庭より全体の講評を行いました。雨の日、1時間目の発災、という今日の条件で新たな課題も見つかりました。生徒の皆さんには、防災とともに衛生管理(感染防止策として)もお願いしたい旨お話ししました。
最後に、健康課長の新井先生が全体への連絡をして、今年の訓練が終わりました。
この後、全校では、40分授業で1時間目の授業がもう一回行われ、午前中の授業が終わったのはいつもより30分遅い12時40分。お腹ペコペコのランチタイムとなりました。
訓練は生徒の皆さんも大事なプログラムですが、それ以上に教職員にとってたくさんの気づきをくれる有意義なものです。今回の課題をに対応し、今後の危機管理に生かします。災害の多い日本で、被害を最小限に食い止めるための努力と工夫、万全な備えを続けていきましょう。
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【おまけ】日本の色の日めくり、12月になりました。ちょっと渋い色が続いています。
昨日12月6日の色は「遠州鼠(えんしゅうねず)」。校長室のテーブルの色とほとんど同じような色ですね。茶人や庭づくりの名人として知られる小堀遠州に由来する色だそうです。4月はじまりのこの日めくりも、ずいぶんほっそりしてきました。年の瀬が近づいています…。