劇団たんぽぽの皆様による「夏の庭」が西遠の岡本記念講堂で上演されました。昨年度お願いしていたのですが、コロナ禍のため1年延期していただき、今日は5学年入場という形で上演していただきました。
換気のため、北側後部のカーテンを開け、少し日の入る形での上演をお願いしましたが、快くこの条件の下で演劇教室を実施していただき、劇団たんぽぽの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
「夏の庭」は少年3人と独居老人との心の交流が描かれた名作。西遠では3回目の上演です。湯本香樹実さんの原作は「西遠生にすすめる本」にも入っており、たくさんの生徒が今までこの読書と観劇で心を育ててきました。この二年、演劇に親しむ機会もほぼない状態であった西遠生にとって、今日の劇団たんぽぽの皆さんの舞台は、その表現力と迫力で想像力を掻き立てるものであり、生徒たちは様々な感情を心に宿すことができたのではないかと思います。最後には、涙をぬぐっている生徒もいたそうです。
少年たちの好奇心から始まった「老人の観察」は、やがて「交流」へと変わり、老人はかけがえのない存在になります。中学生時代、「死」への興味はとても大きく、不謹慎なところもありますが、少年たちは老人との出会いで確実に成長していくのです。
演劇で子どもたちの心を豊かに育んでくださる劇団たんぽぽの皆様。その創設者 小百合葉子さんは、西遠のご出身です。昨年のたんぽぽ支援の募金を通じて、たんぽぽの皆様との交流が始まったことも、「夏の庭」の少年たちと同様、生徒たちには大きな大きな財産だと思います。どうぞ、これからも劇団の皆様方にはたくさんの子どもたちに夢や希望を与えていただきたいですし、その中に西遠の生徒たちもずっと加えてくださったら幸せです。
劇団たんぽぽの皆様、本日は素晴らしい舞台を有難うございました。