授業納め

12月24日。本日、2021年の授業納めの式を行いました。西遠は明日から冬休みになります。

授業納めの式は、中高に分かれて行いました。校長訓話として、この一年の生徒の皆さんの学びを振り返りました。

講堂朝会では「生徒会とは?」「戦争と西遠」「OMO学園祭で学ぶもの」「人権」などをテーマにお話しましたが、真剣に話を聞いて自分の意見をまとめたり、行事の前後にその意義を理解したり、獲得した力を言語化したり、と生徒の皆さんが集会記録などを通して自身の成長を意識してくれたことに私は大きな手ごたえを感じました。

「未来を拓く女性」になるために獲得してほしい3つの力として今年訴え続けた「確かな学力」「世界で生きる力」「豊かな人間性」を、生徒の皆さんは実にひたむきに、しなやかに、獲得していったと思います。「世界で生きる力」は21世紀型スキルを意味します。行事の中で21世紀を生きていくスキルを得た皆さんは、同時に、思いやりやリーダーシップ、諦めずに立ち直る力などの「人間性」を大きく育んできたのです。11月26日に行われたロング・ディスタンス・ウォーク(LDW)の感想を紹介することで、そのことを確認しました。

  • 姉妹交流会のとき歩く距離を聞いたときは、とてもびっくりして、できないのではないか、と思っていたけれど、先輩が明るく話しかけてくれたり、協力してゴールすることができたので良かったです。(1年)
  • 去年は自分が一番年下で自分から話しかけることができず、楽しむことができなかったので、今年は積極的に話しかけるように努力しました。また今回は後輩もいて、その後輩が去年の私のようにならないように、積極的に話しかけることができました。先輩、後輩とたくさんお話できて、今年のLDWではとても成長できたと思います。(2年)
  • 私のグループには今まで話したことが一度もない先輩後輩しかいなくて、私は人見知りな部分があるのですごく心配でしたが、1,2年では話すことができなかったので当日は勇気を持って自分から話しかけ、その結果とても楽しむことができました。その後の掃除の集合時などでも変わらず話す事ができていて、LDWのおかげで姉妹活動が楽しくなりました。今回のLDWは、自分から話しかけることは怖くないと思える経験となりました。(3年)
  • 今回のロングウォークが私にとって初めての後輩がいる回でした。なので、今までのロングウォークとは少し違う感覚でした。今年の班は、個人的には前から知っていた先輩や後輩と同じ班だったので、以前よりも距離を縮めたいという1つの目標を立てて参加しました。中学2年生の子とは2年連続で班が同じでした。その子は去年体調不良でお休みしてしまったため、今年も同じ班になれてとても嬉しかったとともに、今年こそはいい思い出を作ってほしいと思い、LDWではたくさん話せると良いなと思いました。私はちょうど班の中で真ん中の学年だったため、先輩方が地図を見るのに参加したり後から来る車や自転車を知らせたりすると共に、1,2年生の2人と1番歳が近いため、色々な話題でお話して少しでも緊張を解せたら良いなと努めました。後半には、後輩の子から自分に話しかけてくれた時には前より距離を縮めるという目標を達成できたと実感し良かったなと思いました。(4年)
  • 去年のロングウォークは緊張してしまい、あまり楽しく話せず少し後悔していました。しかし今年は去年の失敗を活かして、後輩に自分から話しかけたり、先輩の質問や話に積極的に反応したりしました。後輩に話しかけるのは緊張しましたが、後輩が笑顔で反応してくれて嬉しかったです。今年のロングウォークは最初から最後までずっと楽しく歩くことができ、頑張って話しかけて良かったなと思います!!また、先輩が事前に話す内容をメモに書いて袋に入れてきてくれて、それを順番に引いて話すということをしました。先輩のこの行動を来年自分もしたいと思い、今回のロングウォークが楽しかったのは6年生の先輩の存在が大きかったなと感じます。自分も来年こんな6年生になりたいです!!(5年)
  • 今年のロングウォークは姉妹リーダーとして、自分が楽しむことよりも、後輩に楽しんで貰えるロングウォークにしたいと努力しました。そのため、みんなが話に入れているか、トイレに行きたいと思っている子はいないかなどを確認したり、場を盛り上げようとしたりなど、少し大変でした。しかし、今回のロングウォークで私は、一つのチームをまとめるということを覚えられたと感じています。6年間を振り返って、今まで、何かのリーダーのようなものを経験した覚えがなかった私にとって、姉妹リーダーとしてのロングウォークは人として成長するきっかけになったと思います。(6年)

昨年の失敗や後悔を生かして今年に並々ならぬ決意で臨んだ生徒、目標を立てて当日を迎えた生徒、感謝の気持ちを示した生徒、新たな目標を持った生徒…。どの感想を読もうか悩むほど、一人一人が熱い胸の内を正直に書き綴ってくれたのでした。LDWというたった1日の行事がどんなに人を成長させるのか、そしてそれを自覚した生徒たちがどんなに多いのか、改めて生徒たちの無限大の可能性に感嘆しました。

もう一つ、生徒の皆さんに紹介したのは、12月18日に駅前の地下道で転倒した女性からのお手紙でした。西遠生2名に助けてもらったお礼を綴ってくださったお手紙を読みました。私は、こうして思いやりのある行動をとった生徒が西遠にいるということを心から誇りに思いました。式が終わり、中学2年生が「私は先輩がテキパキ行動するのを見ていただけです」と正直に名乗り出てくれ、放課後になって、高校3年生が「私だと思います」とそうっと申し出てくれました。救急車を呼び、その女性を助けたこと、本当に素晴らしい行動です。お手紙をくださった女性は救急車で病院に搬送されて治療を受け、今はご自宅で療養中とのことです。一日も早いご回復を心からお祈りいたしますと共に、お手紙をくださったそのことが学園への大きなクリスマスプレゼントになりましたこと、心から御礼申し上げます。

冬休みを前に、生徒の皆さんの成長を振り返ることができました。来年への抱負を一人一人が休み中にまとめ、元気い1月6日に再会できることを心から願って、授業納めの式を終えました。

大掃除や年末ボランティアのことは、また明日以降にお話しようと思います。今夜は、クリスマスイブ。皆様のお幸せを心からお祈りします。メリークリスマス♡