学問を教えていただく

今日から夏休みの西遠です。
昨日までにお伝えし切れなかったニュースをお届けします。
今年も、高校1・2年生が大学の先生方の講義を受ける「大学模擬授業」が行われました。
これは、高校生へのキャリア教育の一環として、毎年、進学指導部が計画・実施している行事です。
昨日24日の午後、静岡大学・静岡文化芸術大学の先生方が学園を訪れてくださいました。
公式ブログにも紹介されていますので、どうぞそちらもご覧ください!
私も4つの教室を回りました。
静岡大学農学部准教授の鮫島玲子先生は、女子中高生の理系進路選択支援プログラム「理系女子 夢みっけ☆」(通称 リケしず)にも長年携わっておられます。

私が教室にお邪魔した時には、ちょうど、静大農学部の専門教育プログラムについて説明してくださっているところでした。
男女別学では、リケジョが育ちやすい、と言われています。
この教室から、鮫島先生に続くリケジョが誕生してほしいなあと思いました。
お隣の視聴覚室では、静岡大学情報学部の太田剛教授がお話をされていました。

「そもそも、数学の照明も計算だし、翻訳というものも計算である!」と先生が説明されているところにちょうど私がお邪魔したのですが、「翻訳は計算」というのが目からウロコの発想で、入室した途端「へえ~っ!」と納得。理系が急に身近に感じられたオオバでした。

真剣にメモを取り、太田先生の話を聞く生徒たち。
静岡大学教育学部教授の紅林秀治先生は、「科学」と「技術」の違いを教えてくださいました。

「科学と技術はどっちが先にできたと思う?」という問いに、「・・・技術…?」と自信なげに応える生徒。
「ピラミッドも、科学が生まれるよりもっと前に技術で作られたものだよ」と紅林先生。
そして、「化学は正解、技術は最適解。科学は永遠だが、技術は陳腐化する」ということを分かりやすく説いてくださいました。
技術の稲垣先生も、去年の市川先生も、紅林先生のこの講義を受けたのでしょうね。
最後に訪ねた教室では、高2の国公文志望の生徒たちが静岡文化芸術大学 文化政策学部教授の加藤裕治先生の「映像」についての授業を受けていました。
加藤先生は、昨年度「新聞カフェ」で学生さんたちを連れて西遠を訪れてくださった先生です。

「映像は言葉よりも分かりやすいと思う人?」と聞かれて、「YES」の挙手をする生徒たち。
このあと、一枚の写真(加藤先生の写った写真!)を見せられて、ここから何が分かる?と聞かれました。
一枚の写真は、どこかの国で何かの乗り物に乗って、乗車券をとる先生・・・らしいのですが、「国」も「乗り物」も「何をしているのか」も実は分かりにくい。
映像は言葉より分かりやすい、という思い込みを打破されました!
先生方のご講義が難しすぎた生徒もいるかもしれません。
でも、私のように、部分的にでも目からウロコ、という生徒もいたことでしょう。
大学は学問を学び、深めるところ。
その学問の面白さを知った生徒が「この学問を究めてみようかな」と思ってくれたらいいなと思います。
4人の先生方、猛暑の学園にお越しくださいまして、貴重なご講義をありがとうございました!