「何かを美しいと感じることは、その人が美しい心を持っているからだと私は思います」
彫刻家 舟越保武さんの言葉です。
舟越さんは長崎の「26聖人殉教者像」の作者であり、
慈愛に包まれた女性の彫刻を多く残している方です。
ずっと以前に録画しておいた『日曜美術館』(Eテレ)を、昨夜何気なく再生し、この言葉にハッとさせられました。
自分が何かを美しいと思えることは、幸せなことであり、
見落としている美しいものがあるならば、
それは自分の心の美しさが足りないのだ、と。
大切な人を次々に失い、悲しみを背負いながらも、清らかな心を持ち、晩年の障害にも決してあきらめることなく、彫刻と向き合い続けた舟越さん。
彼の作品を、遠く岩手まで見にゆきたい衝動に駆られました。