後期始業式で話したこと

秋休みを終え、二学期制の西遠では今日から「後期」です。
全校が講堂に集い、始業式を行いました。
夏服と冬服半々の生徒たちに向けて、
私は、後期のスタートにあたってお話をしました。
・自分で考えて自分で行動できる人に、というのは今年度ずっと皆さんにお話してきた。
・今はフレックスタイムで夏冬どちらの制服を着てもいい時期。気候などをしっかり踏まえ、自分自身で考えて、夏服を着るのか冬服を切るのかの判断ができる生徒であってほしい。考えないで他人任せにすることのないように。
・校章、校内章をつける意味もしっかり考えよう。
そして、10月11日のブログにも書きましたが、
国際ガールズデーのこともお話しました。
エマ・ワトソンさんのメッセージ
「女の子がやってはいけない一番悲しいことは、男性のために頭の悪いふりをすることです。」
国連広報センターのメッセージ
「あなたがなりたい自分になれれば必ず世界は変わります。」
2つのメッセージを紹介しながら、「祖母・母・娘の時代」という本を紹介しました。
全校に「この本を読んだ人はいますか?」と聞いたところ、上級生を中心に数名がそうっと手を挙げてくれました。
既に絶版となっている本なので、手に入れにくいのも事実ですが、読んだ生徒が複数いることに私はとても感激しました。
この本には、明治時代から日本の女性がどういう壁に阻まれ、どういう努力をし、いかにして今ある権利を得てきたのかが詳しく綴られています。
今当たり前のように行使している権利が、実は数十年前までは女性には認められないものであったことも、この本を読むと分かります。
どんな分野でも、その壁を押し破るために奮闘した先人がいるからこそ、今の私たちの生活があるのです。
決して「待っていたら天から降ってきた権利」ではありません。
なりたい自分になるためには、努力し続けなくては…。
そして、大王製紙が取り組む「ハートサポート2018」についても紹介しました。
現在の日本では考えられないような、劣悪な環境で生活している女の子が、世界のあちこちにいます。
大王製紙は、今年、アフリカ・ケニアのナイロビにあるキベラの女性たちに、清潔な生理用ナプキンを送るプロジェクトを10月11日の国際ガールズデーに開始しました。
12月19日までに、SNSで #ハートサポート2018 に「いいね」をすると、1いいね→ナプキン1枚 がキベラに届けられます。
このキベラの子どもたちのために学校を開いたのが早川千晶さんで、
その早川さんが2015年に西遠にいらしてくださることになったきっかけを作ったのが、学園祭のHR展だったのでした。
学園祭での一つのクラスの取り組みがもとになって、世界の現実・アフリカの貧困の実情を、私たちは全校で学ぶことができたのです。
学園祭の素晴らしい学びの広がりを、今日も全校に伝えることができました。

早川千晶さん   

国際ガールズデーをきっかけに、私たちはやはり「女性の今」を時間的にも、そして地理的にも、知っていたいものです。
歴史はどうなのか、世界各国は今どうなのか…。
12月には、「女性の生き方を考える弁論大会」もあります。
後期の学びの中で、ぜひ、女性として、人として、いかに生きるかという壮大な問いを追究してほしいと思います。

笑顔で後期をスタートさせた中学1年生たち。
なりたい自分になれるよう、前進していきましょう!
それが世界の変化につながるのです。