藤の季節

雨で少し憂鬱な気持ちなので、今日はお花の話をさせてください。藤の話です(注:藤組の話ではありません)。

昨日は、天竜川の対岸にある磐田(旧豊田町)の「熊野の長藤」が満開になったとテレビで報じられていました。今日は、藤枝の蓮華寺池公園の藤がテレビ画面に。

例年よりだいぶ早いですが、 すっかり藤の季節ですね。藤の名所がテレビで放映されるたび、一人の女性が脳裏に浮かびます。浜松フラワーパークの理事長を務めておられる、女性初の樹木医 塚本こなみさんです。

塚本こなみさんは、2007年に、西遠に「女性学講演会」の講師としてご来校くださり、自然への畏敬の念と木々への愛に溢れる凛としたお話をしてくださいました。その前年、NHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」(2006年5月25日放送)で、あしかがフラワーパークの園長として移植に成功した大藤など日本一と言われる藤を育てる姿が紹介されたこともあって、私は、塚本さんにお会いできるのを楽しみにしていました。当時は学校誌「友情」の顧問として取材の先頭に立ち(生徒より興奮してました)、あこがれの塚本さんご本人にお話を伺うことができました。その時、塚本さんに導かれ、「絶対あしかがフラワーパークに藤を見に行く!」と心に決めたのでした。

翌2008年5月。夢を叶えて、母と娘と女3人旅であしかがフラワーパークを訪ねた時の大藤の写真がこちらです。

まさに息をのむ美しさでした。圧巻でした。夢のような大木と長い房。風でさらさらと揺れる藤の長房が本当にきれいでした。園内には、白藤や珍しい黄藤もありました。幻想的な藤、そして美しい園内。老若男女が集っていました。あまりに感動したので、娘と翌年のゴールデンウィークにもあしかがを訪ねました。

その塚本こなみさんが、浜松フラワーパークの立て直しに招聘されたと聞き、私はワクワクしました。磐田市出身で浜松にお住いの塚本さんが遂に地元のフラワーパークに! あしかがフラワーパークの素晴らしさを思い出すにつけ、新たなフラワーパークのはじまりが楽しみになりました。塚本さんは、桜とチューリップの競演を春のフラワーパークに展開しただけでなく、塚本さんのトレードマークである藤も園内にたくさん植えられたのでした。現在では、浜松フラワーパークに行けば、桜からチューリップへ、そして藤へと続く花のリレーを楽しむことができます。新しい藤の名所が生まれたのです。

藤も咲くようになった浜松フラワーパークを私は毎年のように訪ねるようになりました。

これは2018年の浜松フラワーパーク。

そして昨年2021年4月25日の藤がこちらです。

藤の美しさだけでなく、周りの花たちとの競演こそが、浜松フラワーパークの素敵な魅力だと思います。昨年、私が自分の撮った写真の中で一番気に入った写真がこちらでした。

今年は、熊野の長藤や藤枝の藤たちが満開だということは、フラワーパークの藤もすでに満開でしょうね。

藤の季節のフラワーパークは、ありがたいことに、桜の頃に比べるとそれほど混雑していません。人影が写らないように撮影したい方には、朝一番に行くことをお勧めします。その言葉通りに訪ねた方は、カメラを持ってふらふらと写真を撮っているオオバに出会ってしまうかもしれませんが、ご容赦ください(笑)。


【花より団子のおまけ】

フラワーパークでのひそかな楽しみ。

フラワーパーク出口のレストランでは、塚本こなみさんが育てた野菜入りのカレーも、とってもヘルシーで美味しいですよ~。