中高一貫校に入って その2

4月16日の講堂朝会では、中1から高3までが講堂に集い、同じ話を聞きました。私が話したのは、役員選挙のこと・挨拶のこと・自主規制改正のことなどです。

感想を寄せてくれた生徒たちは、私の話を前向きに聞いてくれました。中学の最高学年となった生徒たちの思い、中学から高校へと進路を進めて、高校生の仲間入りをした生徒たちの思い…。今日は、中3と高1、そして学園の中心学年となった高2の生徒たちの感想を紹介します。

中学の最高学年になって ~中学3年生の思い~

  • 小学生の頃の私は、今のようにあいさつを大きな声でしかも先に‼というのはできませんでした。自分からあいさつをするのは恥ずかしいなという気持ちがあったからだと思います。その頃と今の私を比べてみると今はとても自然にあいさつができているなと思いました。今日校長先生がお話してくださった「あいさつ」はなぜ大切なのか調べてみることにしました。私は今韓国語と中国語を勉強することにハマっていて、「あいさつ」というのを調べてみると、中国語であいさつは『心を開いて歩み寄る』という意味がありました。この意味を知って、自分からあいさつをすることで周りの人達との心の距離を縮ませていくんだなということが分かりました。そしてあいさつは『魔法の言葉』だなと実感することができました。 今学校や、地域であいさつをすると必ず「おはよう」と返してくれます。あいさつを返してくれる人たちは不思議とみんな笑顔です。みんなを笑顔にするということからも、あいさつは魔法の言葉だなと思いました。あいさつをした私自身も自然と笑顔になります。あいさつをするってとても気持ちのいいことだなと改めて実感することができました。今年から私は中学3年生。中学では最上級生となります。下級生たちの見本にならなくてはいけません。以前、学校で先生とすれ違っていつものように「おはようございます‼」と言ったところ、1年生の子たちが私の後に続けて元気よく「おはようございます」と言いました。とても気持ちが良かったです。
  • 私は中学1年生や中学2年生のときに、私は人をまとめられるタイプではないし、人前に立つのは嫌だから一切役員をやっていませんでした。そのため、2年生の後期の最後の最後で生徒会執行部に選ばれたとき、なんで私なんだろうとか、めんどくさそうだなと思っていました。しかし、実際に活動すると、思っていたよりも楽しかったし、生徒会活動の中枢にいるものとしてしっかり活動していきたいなと思いました。先生の話を聞いて、さらに嫌がったりするのはやめ、すべてのことに前向きに取り組んでいきたいと思いました。生徒会の規約などもしっかり確認していきたいと思います。
  • 私は姉妹グループの一年生にまだ話しかけたことがありません。一年生の子は、同じ学年の友達がいないからかなり不安だと思うのですが、なかなか話しかけられません。昨年のグループでも、一年生には一回しか話しかけることが出来ませんでした。だから、今年はたくさん話しかけたいなと思ったのですが、昔から初対面の人に話しかけることが苦手な私にとっては、とても難しかったです。今年、1年生が入学式の誓いの言葉の中で「先輩と話したい」と言っていたので、自分から話しかけないといけないなと思いました。
  • いままでの二年間で多くのお話を聞いてきました。本についてや挨拶、戦争など多くの面があり、私はこの講堂朝会を通して学ぶことがたくさんありました。これからもしっかりと頭にインプットし、将来の自分に活かしたいと思いました。私は中学最高学年としてや生徒会執行部員として精一杯頑張っていきたいと思います。西遠生の中学3年は先生だけでなく高校生の先輩方から学ぶことがあります。それが地元の中学校の中学3年生の人と違う点なのかなと思います。私は今年は成長の年にしたいです。なのでもっと積極的に行動し楽しい中学3年生の学校生活を送っていきたいと思います!(3年)

中学の最高学年となった3年生は、自分の今までのことをしっかり振り返り、今年の抱負や課題を各々はっきりと捉えています。挨拶の進化を続けていくこと、役員として生徒会を動かす力をつけようという決意、そして、話しかけるのが苦手な上級生として1年生に話しかけなくちゃという思い。それぞれに、とても素直に綴ってくれていて、これからの成長が楽しみです。中学1年生は西遠のことを何もわからずに不安がいっぱいあるともいますが、中学3年生ともなると、今までの経験をもとに自分がどうすればいいか、どう変わればいいかを考えられるようになります。しかも、彼女たちには、高校生というお手本がたくさんいます。見守ってくれる先輩たちの存在に安心しながら、一段一段踏みしめながら、成長の階段を上っていく生徒たちです。

次の1000日へ踏み出す一歩 ~高校1年生の思い~

  • 中学生のときに幾度となく参加してきた生徒総会。しかし私は「生徒会役員ではないから」「別に勉強ができるわけでもないし…」など自分に関係がないと言って、深く話を聞くことはせず質問の時間に突然指名されることが怖くて震えているばかりでした。それから後期になり高校生が近づくにつれてその意識は変わっていきましたが、今思うとまだまだ浅はかな考えだったなと思います。「一人一人が生徒会会員メンバー」高校生に入学し、改めてこの言葉についての意識、自覚を常に持つことを忘れずに1000日ある青春の道場、西遠での高校生活を送っていきたいと思います。
  • 今回は役員認証式もありました。たくさんの生徒がいる中で、自分が友情編集委員として選ばれたことを誇りに思って、名前を呼ばれた際に立つことができました。中学2年生の頃の自分は役員を任されたらやるという、あまり積極的ではない方だったと思います。しかし中学3年になる少し前に先生から友情編集委員やってみない?とお声がかかりました。その時はほんとに嬉しくて今でもよく覚えています。やってみたいと思っていたので精一杯頑張ろうと思いました。今では助けてくださる先輩や隣で頑張っている同級生に、とても助けられています。選ばれたからには最後まで恥じないようにしたいと思いました。(4年)

高校1年生の感想を読むと、中学時代の経験と今の自分とを比べながら、高校生として何をすべきなのかを考えているのが分かります。中学時代に全体像をつかみかけ、それを高校で理解して、さらに花開かせる…中高6ヶ年の長いスパンがあるからこそ可能なことだと思います。高校から入学した生徒も、中学生たちを日々間近に見ることができ、自身の過去3年間をいつでも省みることができます。すぐ近くに後輩がいるという環境は、高校1年生をグンと大人に成長させます。

先輩だって悩みながら成長中 ~高校2年生の思い~

  • 今回の講堂朝会での校長先生の話は、西遠に入ってから一度も係や委員会活動に立候補したことがなく、実際に係や委員になったこともない私にとっては、とても心に残るものとなりました。毎年、新学年や後期が始まり役員決めの時期になるとどこからともなく「私〇〇委員に立候補したー」などという声が聞こえてきますが、私は毎回役員に推薦する人の名前を書いて先生に提出するだけでした。しかし、今回校長先生の話を聞いてから私は自分を変えるチャンスを逃していたんだと気づくことができました。役員に挑戦することはとても意味のあることなんだなと思いました。今回の役員決めはもう過ぎてしまいましたが、後期の役員決めのときは自分を変えるチャンスを逃さず、クラスの力になれるよう、立候補しようと思いました。
  • 今回の話の中で一番興味を持ったのが挨拶についての話でした。校長先生がおっしゃっていた挨拶のアンケートの話はとても興味深く、私達が中学3年生のときに生徒会主催で似たようなアンケートをしていたことを思い出しました。そのアンケートでも、校長先生がおっしゃっていた結果と似たような感じで、いつの時代でも生徒と先生の間に挨拶に対しての意識の違いが感じられました。私は人に挨拶をすることが苦手で、先生方や近所の人に挨拶する声が、友人と話すときの声より小さくなってしまったり、挨拶ができないことが多々あります。私は挨拶はする側もされる側も気持ちが良いものだと思っています。自分から挨拶をするとほとんどの人はかえしてくれますが、たまに勇気を出してした挨拶を無視される時があります。無視をされると「もう人に挨拶したくないな」と思ってしまいます。しかし、よく考えてみると自分も同じように無視をしてしまっているときや、気づかないときや反応が薄いことが多々あります。おそらく、挨拶をしてくれた人に対してこのような対応は自分が感じるような嫌な気持ちに相手がなってしまうと思うので、なるべく挨拶をされたら爽やかな挨拶を返したり、自分から挨拶をできる人間にゆっくりでもいいからなりたいなと思いました。

高校2年生も順風満帆という人は決して多くありません。いろいろ、悩んでいるようです。自分の成長の課題をよく知り、自己を見つめ続けています。踏み出すのは高校2年生でも決して遅くありません。成長のスピードは人それぞれです。6年間の長いスパンの中で、様々な成長曲線を描いて、生徒たちは進化していくのです。