「イブアイしずおか」(SBSテレビ)の「加藤諒のいちにち生徒会長」、2月8日と15日の2週にわたって、西遠女子学園編が放送されました。
反響は大きく、いろいろな方から「見ましたよ」とお声をかけていただいています。
今日も卒業生の方から、同期で盛り上がっていますとのメールをいただきました。
「あのランチはいいなあ」と西遠レストランへのあこがれのお声もいただきましたし、部活動の子たちがけなげでかわいかった、とのご感想もいただきました。
嬉しい反響です。
番組の中で、「女子校の驚くべき慣習」として紹介されたのが、正門での停止礼でした。
「青春の道場」に朝晩ご挨拶をするんです、と高2の青木さんが代表して説明してくれましたが、こうした慣習を長いこと紡ぎ続けてきたことが、番組で「驚くべき」という表現にもつながったのだなあと、私自身新鮮でした。
今日は雨。
午後4時を過ぎ、雨が残っている中で、生徒たちが下校していくのを校長室の窓から眺めていました。
私の部屋から正門は見えませんが、老校長先生の胸像を通る生徒たちはしっかり見えます。
果たしてみんな停止礼をしっかりして帰るだろうか、とふと思いました。
やらない子がいたら、明日注意しなくちゃ、と…そんなことを考えながら眺めていましたが、
ごめんなさい、みんなちゃんと胸像の前で振り返り、お辞儀をしていました。
もちろん、お辞儀がちょっといいかげんな子もいました。
「停止」しないで「礼」だけの子もいました。
でも、みんな、胸像に対して頭を下げています。
相合傘の生徒は二人一緒にぴょこんと息を合わせてお辞儀していました。
やらない子がいたら注意、だなんて思った自分を恥じました。
西遠の生徒たちは、しっかり一人一人が停止礼を習慣づけて、自然と頭を下げています。
誰に注意されるでもなく、しっかり日々の習慣になっている停止礼。
その日によって、もしかしたら、深く静かに頭を下げる日もあれば、ちゃちゃっと済ませたい急ぎの日もありますよね。
けれど、そこでお辞儀をするという習慣は、地味だけれど確実に根づいています。
一人一人の習慣が、学園の一つの慣習としてずっと引き継がれてきていることは、素晴らしい財産ではないでしょうか。
一朝一夕には得られない財産が、この学園にあります。
その財産を、これからも誇りをもって継承していきたいものです。
雨の下校風景を眺めながら、この子たちはきっと継承してくれる、と確信しました。