今日は、ホテルコンコルド浜松にて行われました
令和元年度 浜松市戦災死者慰霊祭
に生徒代表と共に参列させていただきました。
式では、浜松市長、浜松市議会議長の「慰霊の言葉」に続いて、
若者を代表し、西遠の高校生徒会長である植田幸菜さんが
「平和の祈り」(平和の誓い)を読み上げました。
浜松は、戦時中、多くの空襲に見舞われ、たくさんの方の命が奪われました。
殊に、6月18日の浜松大空襲の死者は、一晩で1800人を数えたと言います。
長年語り部として子どもたちにこの大空襲の悲劇を伝えた伊熊様は、この空襲でお母様と4人の兄弟を失われたそうです。
「浜松大空襲 戦争はいらない」(元城校十九年会)にも、ご家族や友人を亡くされたり、家を焼け出されたりした皆様の体験文が寄せられています。
西遠の大先輩大中香代さんも、一晩中、家族で井戸に隠れて空襲を逃げ延びました。
浜松の空を真っ赤に焦がした空襲の火は、多くの人々の心に恐怖や悲しみ、怒りや絶望の光景となって刻まれたことでしょう。
植田さんは、平成生まれの若い世代が、平和を希求する心を希薄にしてはいけないと訴えました。
毎年5月に殉難学徒慰霊式を行う西遠にあっても、その日だけ戦争や平和のことを考えるだけではだめなのだ、と植田さんは強く感じたと言います。
日々、不寛容をなくしていく努力を惜しまず、人を思いやり、そういうコミュニケーション力を伸ばしていくことを、彼女は誓いました。
令和という新しい時代にも、戦争を二度と起こさないという強い決意を持ち、平和を強く希求していくことは、戦争を体験した方々の悲願でもあるでしょう。
式では、浜松市立高校の豊田さんの平和への提言、そして浜松学芸高校の放送部のお二人による司会進行、ずだじこども園の園児の皆さんによる献花など、植田さんを含む若い力が慰霊祭を担いました。
平和の心が継承されていく瞬間を私もまた感じました。
そして、これからも、学園の慰霊式、そして平和都市浜松のこうした式典を大事に継承し、未来に平和を伝えていくことを忘れてはならないと改めて思いました。
本日の慰霊祭を主催・運営してくださいました皆様に、心より感謝申し上げます。
※本日の式典には、伊熊様の取材を中心にNHKのカメラが入っていましたので、もしかしたらニュースなどで今日の様子が流れるかもしれません。ご覧になってくださいませ。