先輩から学ぶ姿勢 ~高校講堂朝会集会記録より~

5月20日(土)に行なった高校講堂朝会では、2022年2月に開催した「第2回西遠国際カンファレンス」で「ムーンダストプロジェクト」について発表した高校3年生のプレゼンテーションを振り返りました。当日のプレゼンを動画で見てもらい、そこから何を学ぶのかを考える50分間でした。視聴してもらったプレゼンは、その先輩が5年のオンラインでのHR展「犬と猫と私達」を終えてからさらに課題研究をすすめ、クラスメイトと学生団体「ムーンダスト」を立ち上げて活動を始めたこと、そして、HR展への取り組みによって自分の進路も劇的に変わった、というものです。

テスト後に提出された集会記録には、先輩の取り組む姿から何を学んだかがたくさん書かれていました。今日はその一部をご紹介します。

高校1年生の感想

  • 自分も発表をしていた先輩の様に努力を積み重ねていって、たとえもう無理だと諦めようと思っても、そこで諦めずに踏ん張って何事にも取り組める様にしたいです。その後の結果がどうなっても、途中で難しい問題に直面して悩み続けても、やってきた過程がこれからの自分に繋がっていくと思うので、何事にも全力で取り組んで諦めずに最後まで走っていきたいと思いました。
  • 私は正直、当時先輩方の「犬と猫と私達」のHR展を見ても、難しい内容だなと言うような単純な感想しか出てきませんでした。しかし先輩方は自分たちのHR展を振り返り、少し残念だったなーとそこで終わらせるのではなく、次への第一歩を探し始めたということが私としては本当にすごいことだなと思いました。また、その後も私達に何ができるのだろうと考え、何度も何度もみんなで話し合い、企画をしたと言っていて、きっとそれはすごく大変だったんだろうなと感じました。しかも、私はお話を聞く前までは、企画案を提出したらすぐにやれたのだろうと思っていましたが、実際は提出しては返され、何度も企画案を再考し、やっとのことでOKが出たとお話されていてとても驚きました。確かに、先輩方が行っていた企画は利益を寄付するというものだったので、どれだけのステッカーでどれだけの利益が得られるかなども考えなくてはならない企画でした。私はステッカー販売前の過程を聞くだけでも、すごく気が遠くなり、私が先輩方の立場だったら不可能だったかもしれないなと思いました。また、ムーンダストはそのステッカー販売だけでなく、学校を超え、他県の学生たちとともに今は活動していると仰っていて、私はもう「すごい」という言葉では表現できないほど感心してしまいました。HR展という小さなきっかけから、こんなにも大きな活動をするにはきっとすごく勇気が必要だったと思います。私はムーンダストのお話を通して、結局いちばん大事だったのは「行動力」ではないかなと思っています。私はいつも、「次はこうしよう」「これをやってみたいな」とは思っても、実際に行動してみたことはほとんどありません。だからこそ、何かがガラッと変わるという機会がありませんでした。しかし、今回先輩方の活動を改めて聞き、今の自分を変えたいと切実に思いました。これから、パフォーマンス大会やHR展など自分を変えられるチャンスがたくさんあるので、そのチャンスを次こそは生かしていきたいと思います。そして、ムーンダストの先輩方のような行動力のある人間になりたいです。

高校2年生の感想

  • 私は今日の話を聞いて改めて、実際に思ったことをそのままにせず行動に移すことの大切さを実感しました。西遠ではHR展などの行事をはじめとして、勉強とはまた違った様々なことを学ぶ機会がたくさん設けられていますが、今までの学園生活で、行事の中ではそのことについて調べても、行事が終わったら、その後なにか更に探究することを私自身してこなかったことを反省しています。今日、プレゼン動画を見たときに、HR展から更に探究して、自分から行動して、周りの人に協力を得たり、更に自分の進路のきっかけになったりと、「すごいな」と思いました。でもそれと同時に、「すごいな」で終わってしまっては、また何も変わらないと思いました。この発表を見て、私には何ができるのか考えることが必要だと思いました。
  • 今年は高校二年生ということで最後のHR展になります。どんなテーマになったとしてもどのように考えるかによって捉え方はたくさんあると思うので、たとえクラスメイトとぶつかってしまってもそれもまた何かに繋げていくことが出来ると考え、前向きに考えることが一番重要なのではないかと考えました。また今はパフォーマンス大会に向けてクラスでも部活でも手を入れています。クラスでは責任者を務め、部活では部長を務めています。どちらにも目を向けないといけないので忙しく感じています。でもそれをいい機会にし、「なにかに繋げられる」とポジティブに考えていこうと思います。そこからたくさんのことを学び、色んな面から吸収していこうと思います。
  • 去年のHR展は教室展示もありたくさんのクラスを2日間で見に行くことができました。自分が調べたわけではなくても人から説明してもらうと印象に残っていて、テレビやスマートフォンなどで情報のことや食品ロス、建設、自衛隊、うなぎパイ、遠州七不思議のことをやっていたら、気になって見たり、調べたりしてしまいます。今まで気にしなかったことをHR展を行うことでもっと知りたい、分かりたいとなることは凄いなと思いました。来てくれるお客さんにもそう思ってもらうように私達が発表しなければいけないなと思いました。HR展が終わってもそれだけで終わるのではなくこれからも調べ続ける事やそれを国際交流に繋げていくことが大切なことだとわかりました。

高校3年生の感想

  • 今日は先輩のプレゼンをもう一度聞くことができて嬉しかったです。私はあのお話を聞いて圧倒されたことを覚えています。もう一度見た感想は、まず行動力がすごいということです。自分の好奇心を好奇心で終わらせずに調べようと思っていたこと、ステッカー販売でも多くの過程があって挫折しそうになったこともあるかもしれないけれどしっかりゴールに辿り着いている点です。私の弱いところはすぐに諦めて逃げ道ばかりを見つけることなので、地道に一つずつ、ことをこなしていけることがすごいと思います。私も先輩のように、努力できる人になりたいです。
  • よく考えてみれば先輩たちがムーンダストプロジェクトの活動をしていたのは、今の私と同じ高校3年生の時で、勉強や部活などと両立しながらやっていたのかと思うとますますすごいなという気持ちが強くなりました。ムーンダストプロジェクトによって、色々な地方の学生、間違いなく西遠の生徒は保護犬 ,保護猫に対する意識は少しは変わったと思います。学園祭のホームルーム展から地域活性化、私たちの意識改革に繋がる活動を自分たちで考え実践した先輩方が身近にいることがとても幸せなことなんじゃないかと改めて感じられました。
  • 高校3年生という本格的に受験や進路について考えるべきである時期に改めて先輩のお話を聞くことで、私自身も自分の進路について見つめ直してみようと思いました。なぜその学部に進みたいのか、在学中にどんな勉強をしたいのか、卒業後はどんな仕事に就職し、どんな役割を果たせるのか。自分は世の中でどのように役に立てるのか。このようなことを常に考え、西遠で3年間学んで得たことを最大限生かして充実した人生を送りたいです。

「未来を拓く女性」のなるための研鑽を日々している生徒たち。一人で何かを成し遂げる孤独な作業をせよと言うのではなく、級友はもちろん、家族や先輩後輩、先生、地域の人々と積極的に協働して行動し、社会を変えていく一人になっていってほしいと私たちは考えます。一人の先輩のプレゼンから、自分の足元を固め、踏み出そうとする後輩たちがたくさんいることを、とても嬉しく、そして頼もしく思っています。

明日は、パフォーマンス大会です。この大会もまた大事な「課題探究」です。自分たちが決めたテーマをどう表現し、見る人に伝えるのかを、「自分事」として考え行動する生徒たちの姿に、明日たくさん出会えると信じています。