国際平和デー

今日9月21日は、国際連合で定められた「国際平和デー」です。

西遠女子学園では、これからの世界で生きる力を付けるため、そして豊かな人間性を獲得するために、「平和教育」を重要視しています。

原点は、太平洋戦争にあります。戦争末期の1945年4月30日ならびに5月19日の浜松への空襲で、学徒動員として軍需工場に派遣されていた西遠生29名と引率教員1名が亡くなりました。この悲しい歴史をずっと忘れることなく、毎年西遠では「殉難学徒慰霊式」を中心とした「平和を考える時間」を持っています。戦争がいかに人々を恐怖に陥れ、幸せを奪うのか、生徒たちは毎年学びます。そして、命の大切さ、平和の尊さ、平和が危うい現在だからこそ平和を守らなくてはいけないという強い思いが、生徒たちの心に深く根付いていきます。

当ブログでも、平和について様々な角度から取り上げてきました。

殉難学徒慰霊式 2023 2022 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014
戦争体験を聞く ヒロシマ ナガサキ オキナワ などなど。

慰霊式一つをとっても、毎年様々な出会いがあり、平和への思いを新たにします。校長就任2年目の慰霊式は「戦後70年」という節目の年でした。橋本みつさんという女性との出会いが、それからの私の行動を大きく変えた年でもありました。昨年は、思いもかけず松岡修造さんが本校の平和学習を取材にいらしてくださいました。

また、沖縄慰霊の日の詩の朗読に心震わせたことを書いたことから、上原さん姉妹のお母様とメールを交換するようになりました。たくさんの卒業生とも、戦争の聞き書きをするところから、知り合うことができました。この10年は、自分自身が戦争を深く知る旅路でもありました。

西遠の平和教育は、地味ではありますが、西遠生の土台を作る大事な柱です。今年も、高校2年生が長崎を訪ねます。国際平和デーに寄せて、これからも平和を希求する愚直な歩みを、私たちは続けていきたいと思います。