夢の種をもらった! ~「いつだって青空」観劇~

9月23日(土・祝)、浜松福祉交流センターで、わらび座のミュージカル「いつだって青空」が上演されました。昨年7月に西遠の講堂で全校生徒が見たミュージカルです。配役も昨年と変わり、前回は「松橋ベニ」役で西遠の舞台に立った久保田美宥さんが、ブルマー先生「井口阿くり」役で主演を務めました。2度目のお芝居なのに、とても新鮮で、新しい魅力を感じた舞台でした。

昨年の西遠公園で松橋ベニを演じた久保田さん(左)

今回は、特にアメリカで教わった「ダンス」を教える阿くり先生や、それを次の生徒に伝えるベニ先生の奮闘の中で、「おどりごころ」の大切さを説く場面に心惹かれました。

西遠は、体育の授業とは独立してダンスの授業が全学年あるという珍しい学校です。私ももちろん、在校中6年間ダンスの授業を受けました。柔軟体操から始まり、基本ステップを学び、リズムに乗り、フォークダンスも教わり、創作ダンスもして、…6年間様々な経験をしました。私より先輩の皆さんも、口々に「ダンス、私も習ったわよ!」「ダンスは●●先生に教わったわ」とおっしゃいます。戦後ずっとダンスの授業を行ってきた西遠。その原点が、この阿くり先生なのだなあと思うと、阿くり先生の蒔いた「夢の種」は西遠にもいっぱい花開いているのだと思い、ジーンとしてしまいました。「秋田音頭」で斬新に踊るシーンも、「創作ダンス」の原点を見る思いでした。

西遠の関係の皆さんにも会場でたくさん会えました。保護者の方には、『先生、良かったです』と言ってもらえて、またまた感激。最後は、私、涙を抑えられず、ずっとハンドタオルで涙を拭きながら観ていたので、明るくなった客席でお会いするのが恥ずかしかったです(笑)。

終演後、主演の久保田さん、そして新藤役・お医者さん役など4役をこなした渡部哲さんにお話を伺う機会に恵まれました。とっても華奢な久保田さんにびっくりしました。浜松や天竜での公演で客席の皆さんと作り上げることができた喜びを語る久保田さんに、こちらも感激しました。渡辺さんからは、わらび座の歴史やコロナ禍での奮闘の様子などもお聞きすることができ、貴重な時間となりました。

勝手に浜松公演応援団をしていた私は、素敵なプレゼントをいただきました。感激です。

舞台は生き物。客席と作るもの。そんな言葉をかみしめながら、会場を後にしました。昨年は観劇後しばらく「いつだって青空」の歌が脳内再生されたのですが、今回は何故でしょう、「不思議なドーナツ」の歌が脳内でリピートされていて(今もです)、ドーナツの穴から未来が見えるのかななんて思いながら、足取りも軽く家路に着いた「秋分の日」でした。