2023年が終わろうとしています。この一年、西遠女子学園を応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。日々の学園生活をつつがなく送ることができましたのも、学園祭や体育大会、パフォーマンス大会をはじめとする数々の行事やプログラムが成功しましたのも、たくさんの皆様のご理解とお力添えがあればこそでした。心より御礼申し上げます。
この一年、生徒の成長を様々な場面で見ることができ、西遠生の可能性の開花を実感することができました。特に、上級生が下級生の開花を促す大きな役割を果たしていることに気づく一年でもありました。宿泊を再開させた生活会館での入寮や、姉妹ピア活動など、リーダー学年が先導してそのプログラムを遂行し、意義を継承していく姿を至る所で見ました。また、上級生の背中が教えてくれる場面もありました。
中学生もエネルギッシュに頑張った一年でした。部活動や学年行事に積極的に取り組む姿は清々しいものでした。また、学園美化にも率先して取り組む中学生たちに頭が下がりました。
オーストラリア研修や九州研修旅行が、コロナ禍を経て、当該学年で実施できたこと(一昨年は、4・5年合同で九州へ、昨年は3・4・5年3学年でオーストラリアに行く形でした)も大きな収穫でした。担当学年の先生方は、昨年度の蓄積がある例年とは違い、準備も臨場も苦労の連続でしたが、関係者の皆様のご協力と、参加した生徒たちの意識の高さが、二つの研修旅行を意義深いものにしてくれました。そこで得たものが、これからの学園生活で自身にも後輩にも生かされていくことでしょう。
学園の宝は生徒である、とこんなに切実に感じた年はありません。コロナ禍を乗り越え、学園生活を意義深いものにしようとする一人一人の意識と努力は、何より心強いものでした。そして、内外の皆様から西遠生の振る舞いにたくさんお褒めの言葉をいただいたことにも、大きな喜びを感じた一年でした。殊に、探究活動や部活などのボランティア活動で校外に出かけた生徒たちが、その活躍ぶりを多くの方に認められたことは、私たち教師にとって生徒の成長を外から教えていただく大きな機会となりました。コミュニケーション能力をはじめ様々な力を発揮できる素晴らしい生徒たちであるということを、私たちは再認識することができました。本当に生徒は学園の宝物です。
2023年12月28日、仕事納めの日の夕景はとても美しく心に沁みました。お気に入りの場所から一人で、暮れなずむ風景をカメラに収めながら、温かい気持ちになりました。
今年、学園では、高3主任の海津潔先生を病気で失うという悲しい出来事がありました。海津先生のご逝去は今も大きな悲しみとしてそれぞれの心に大きな穴をあけています。しかし、高校3年生は先生のご指導を忘れず、「海津先生と一緒に卒業する」ことを目標に大学受験の苦しい日々を今も歩んでいます。悲しみも苦しみも、それを歩みの糧にしようと努める生徒たちが、私はとてもいとおしいです。
2023年、本当にお世話になりました。どうぞ来たる2024年も、西遠女子学園の生徒たちを見守ってください。応援よろしくお願い致します。
皆様、良いお年を。