マルハラ?

昨日はじめて「マルハラ」という言葉があると知りました。句点のマルを打つと、若者に威圧を与えるということで、マルハラスメントというのだと。目が点です。

産経新聞 2月6日 文末の句点に恐怖心…若者が感じる「マルハラスメント」 SNS時代の対処法は

句読点をつけることが、威圧になるとは、なんだかとても悲しくなりました。句読点は文章の書き方の「いろは」です。最後に絵文字を付けて和らげようというアドバイスでトラブルを回避することが正しいのでしょうか。それよりも、句読点が威圧や嫌がらせではなく、れっきとした作法であることをしっかりと大人が教えていかないといけないのではないかと思います。

今は亡き作詞家の阿久悠さんがNHKの番組で母校の小学校を訪ねた時のエピソードを思い出しました。難しい言葉や漢字を回避して易しい言い回しで話すのではなく、しっかりと難解な語句や漢字を使って話し、書くことが、大人から子どもへの礼儀である、と彼は言いました。

阿久悠さんのこのエピソードは、大人がとるべき姿勢を教えてくれていると思います。若い世代に遠慮し、忖度し、迎合していくことが、本当により良いことでしょうか。「マルハラ」は重大なハラスメントではなく、世代間のギャップであると思います。文法として、文章の作法として、心ある大人は、句読点の大切さを次世代に教えていかなくては。未来の大人に対して、漢字や難解な言葉を使い続けた阿久悠さんのように。

よって、私は、句読点はしっかり使います。メールでも、SNSでも。教育者として、集会記録など、句読点のおかしいところがあれば、朱を入れます。作法として、礼儀として、10代のうちに、西遠の制服を着ているうちに、こうしたことをしっかり伝えていきたいと心から思っているのです。

「マルハラ」「おばさん構文」などという言葉で片づけないで、日本語をもっと大切にしていきませんか?

俵万智さんが、この「マルハラ」「おばさん構文」について、素敵な一首を旧ツイッターで発表しました。素晴らしいです。さすが俵さん!と感動しました。
明日の「小さな白板」に書こうと思います。生徒の皆さん、見つけてくれるかな?

【今日の野鳥】

ツバメ:今朝は数羽のツバメが飛んでいたのですが、はやてのようにスイースイーッと行ってしまうので、なかなかカメラに収まってくれません。 青空の下、気持ちよさそうに舞い飛んでいました。ピンボケ&影みたいなツバメたちをどうぞ。

この他の写真はほぼ青空オンリーでした…。