「学習」について高校生が考えたこと ~集会記録より~

6月15日の全校講堂朝会では、「学習に精一杯取り組む」というタイトルで、生徒たちにはかなり耳の痛いお話をしました。今は集会記録を点検途中ですので、まだ提出メンバー全員の感想を読み終えてはいない段階ですが、今日は高校生が語ってくれた「成長」を少し紹介したいと思います。

『良い授業』について考えました。校長先生の言うように、わかりやすく丁寧に教えてくれる、宿題をなくしてくれるというような授業を求めてしまうことによって自ら授業のレベルを落としてしまうのは良くないと思いました。『クリティカルシンキング』、『自分軸』、『モヤ感』、どれも大事なことだと思いますが、今回の講堂朝会で『モヤ感』というのはすごく大事なことだということがわかりました。『モヤ感』というのは、問いと対峙したときの不安感、問いに答えを出したあとの不完全燃焼感、決して否定されるべきものではなく、知的好奇心につながるもの。私は、その『モヤ感』というものを感じたことがこれまであまりなかった気がしました。ですが、高校生になり自分なりにちゃんと勉強をするようになった今、それを少し感じられるようになった気がします。わからないものをわからないままにするのでなく、先生に聞くなどのことをして学習に取り組めるようになりました。私はずっと人に流されない、自分は自分という考えでしたが、違う考えを受け入れ自分を少し曲げるというのも必要ではないかと感じられるようになりました。なので、すべてを教えてくれる先生をありがたく思うのではなく、勉強になることをやらせてくれる先生をありがたく思い,授業を受けられたらいいと思いました。そしてそれに伴った授業態度や学習姿勢で授業や家庭学習に取り組めたらと思いました。(高校1年)

私が一番心に残ったことは学校に教科という枠組みがある理由についてです。教科とは各学問分野のエッセンスを一通り短期間で学べるようにしたものであり、その枠組のもと学習することで、一つの物事に対して様々な角度から見ることができるようになるのだということを今回のお話を聞いて知ることができました。だからこそ苦手な教科はいやいや受けたり、ただ時間が過ぎるのを待つようなことはせずに、苦手だからこそ集中し、主体的な学習態度を持って取り組んでいきたいと思いました。また良い授業とはどのようなものか、テストに出るところを教えてくれる先生や丁寧に何から何まで教えてくれる先生が一概に良いと言えるのだろうかと言う問いにも学校での勉強に教科という枠組みがある理由が答えになると思いました。学校では定期的に試験を行って授業で学習したことを生徒たちがしっかり身につけられているのかをはかります。自分達の得た知識を目に見える形で一番発揮することができるのがテストです。しかし、私達は決してテストのためだけに勉強をしてるのではなく、それぞれの教科ごとの考え方や視点の持ち方を学ぶために勉強をしています。なのでテストに出るところや何から何まで教えてもらうことができても、それは必ずしも良い授業とはいえないと思いました。私は考える授業が大切だと思います。今ある知識から考えたり、新しい知識を活用して考えてみたりです。考えることの積み重ねがこの先の人生にも、テストにも役立つと思います。しかしこれはただ考える場がたくさん用意された授業が良いというわけではなく、生徒自身がそれを主体的に活用していく態度を持つことが必要だと思います。(高校1年)

講堂朝会を受けて、私の学習(授業)に対する姿勢を振り返りました。自分自身、中学のときは机には向かおうとはしているが、すぐにダラダラとしてしまったりで、定期テスト前の勉強に関しても結局定期テスト範囲のページが終わらず、とても効率の悪い勉強をしていました。そんな自分がとても嫌で、高校に上がるときが自分自身を変えるチャンスでしかないと思い、自分なりに努力して自分の勉強スタイルを変えました。わからないところがあったらすぐに先生に聞きに行ったりとわからないところをできるだけそのままの状態にしないことや自分なりにその日のうちにやるべきことのリストを作って時間を決めて勉強することなどをしたことによって、定期テストなどの成績が中学のときに比べて遥かに良くなりました。そして、中学時代苦手に思っていた教科も今では得意というところまでは行きませんが、普通にできてやっていて楽しいと感じられています。あのとき、自分自身を変えようと思って正解だったなと思います。今の自分自身の勉強スタイルを継続しつつ、まだまだ自分に合うような効率の良い勉強の仕方を探し、自分の勉強スタイルに磨きをかけていきたいと思います。(高校2年)

後輩たちには毎日の小さな努力の積み重ねが大事であることを伝えたいです。受験と言っても結局は毎日の積み重ねにすぎません。受験生になったから勉強を始めるのでは到底間に合いません。特に中学生は学力判定があります。私も当時中3の夏休みに直前詰め込みでしたが、もう少し早くから準備しておけばよかったと今でも後悔しています。高校受験がないぶん中学生の時はさらにだらけがちになってしまっていたように思います。その後悔をできるだけ取り戻すべく、今受験生として頑張って勉強しています。頑張った人が報われると信じてあと1年足らずですが努力し続けたいと思います。(高校3年)

高校生の言葉を中学生が聞くことができるところが中高一貫の良いところです。ここに載せた高校生の思いが中学生たちに伝わったら、こんな素晴らしいことはないなと思います。このブログ、中学生に届け―!