授業納めの式で話したこと

西遠は明日から夏休み。今日は、大掃除のあと、講堂で「夏休み前授業納めの式」が行われました。校長訓話として今日私がお話したのは、

  • 7月13日全校講堂朝会「私たちは本当に美しいのか」の感想紹介
  • 夏休みにすべきこと(学習、学園祭準備、部活etc)と取るべき姿勢
  • 平和をどう維持し、実現させていくか、私たちにできることは?

の3点でした。

講堂朝会「私たちは本当に美しいのか?」の答え

最初にお話したのは、7月13日の全校講堂朝会の各学年の感想について。「私たちは本当に美しいのか」という内容を聞いて、生徒たちから寄せられた感想を紹介しました。

美を追求する姿勢は、そのまま「生き方」にもつながります。友人や先輩、後輩の感想を聞いて、「生き方」について様々な発見があったのではないでしょうか。ここに一部の感想を紹介します。「どんなもの/こと/ときに美を感じるか」「自分は美しいか?」「美しくなるためにはどうしたらよいか?」の3つの問いに生徒たちは答えています。

  • 今回の話を聞き、私は心が美しい「つもり」だったなと実感しました。当たり前のことをこなしている自分に満足していたところがあったなと反省している点です。良く自分の生活を考えると、見落としていた「まだやれる点」があったなと思うからです。「どうしたら美しくなれるのか」について考えました。まず、「当たり前のことを意識せずともできるようになる」ということです。当たり前をわざわざ意識していたらそれ以上のことをどうこなせるかと思うからです。そして「見返りのためでなく皆や自分のためにやる」ことも大切だと思います。生徒会からのお話でもあったように、見返りのために一時だけやるのではなく、いつも周りのためにやる、このことを身につけていれば、自分も気持ちよく過ごせるからです。(中学1年)
  • 私は図書館のスリッパや傘立て、雑巾の写真を見た時、心がもやもやしました。傘立ては十分に綺麗ではないかと一瞬感じてしまいましたがきっちりと整頓された傘を見てこれが本当の美しさだと感じました。雑巾や図書館は自分が掃除で使わないから、図書館はあまり使わないからだと自分が悪いと考えないのではなく、みんなが過ごしやすい環境にするためにも人任せにせず、自分事として考えることが大切だと感じました。また、来週はもう一度美化コンテストがあるというお話も生徒会から聞き、昼歌のためにやるのではなく教室の隅々まで美を意識して考えることができる良い機会なので頑張りたいです。きれいな教室を見ると心やみんなが明るくなりとても良いことだと思います。(中学2年)
  • 校長先生は私達に「西遠という学校に護られている」とおっしゃっていましたが、それと同時に私達は学校の外では「西遠」を背負うことになるということも忘れてはいけません。自分が西遠の生徒として恥ずかしい行動をしていないかということを常に気にかけていきたいと思いました。(中学3年)
  • 初めに、高校生徒会からのお話がありました。そこでは校則などの確認が行われました。こうして注意をされてしまっているのが現状です。私はマンションに住んでいるのですが、西遠の卒業生の方がいて、よく話しかけてくださいます。自分は周りから見られていて、自分の行動が西遠の評価に繋がることを忘れずに過ごそうと思います。(高校1年)
  • 規則の変更は自分たちへの期待だと思います。自分たちが制服時だけでなく、私服のときにどれだけ自分で自分を規制することができるかが試されていると思います。西遠生は他の高校に比べると少し厳しいと思われるかもしれません。しかしながらいざ考え直せば自分たちは規則に守られているのだと考えたほうがいいです。規則を守ることで自然と美しさはたもたれるはずです。私達五年生は後輩にお手本を見せなければならないと先生によく注意を受けます。先生に指摘を受けるということはまだまだ変わるチャンスが有るということです。高校2年生が始まって四ヶ月なのでここから気を使って自分の美しさと校内の美しさを維持していこうと思います。(高校2年)
  • かっこいいな、私もあんな人になりたいなと憧れる女性は、自分の軸を持っていて人に振り回されなかったり、自分の目標のためには妥協を許さないイメージがあるし、実際私が憧れていた人もそうでした。そのような人といっしょにいることで、その人だけではなく自分自身も成長できるし、私も、一緒にいるとその相手も成長することができると思ってもらいたいです。社会に出るまでには、外面だけでなく内面も自分の理想像に少しでも近づけられるように日頃から努力していきたいです。(高校3年)

また、生徒会の呼びかけを行った生徒やそれを聞いた高校3年生の感想も紹介しました。主体的に行動する生徒、それを応援する上級生、とてもいい関係だと思いました。

  • 今回の講堂朝会では、私は全校生徒に訴えかける側として話をする立場でした。この講堂朝会に向けて準備をする際、私は全校生徒の前で話をするということを踏まえ自分自身がしっかりと校則や自主規制を把握・理解しなければいけないと思い、「学園生活の手引き」を見直しました。改めてみるとしっかり把握できていなかったところがいくつもあり、このままではいけないなと反省し、岩崎先生を始めとする何人かの生活課の先生に校則の内容などを確認しながら今回の講堂朝会で話す内容を作成していきました。曖昧になっている部分をしっかりと確立し、全校の前で間違った発信をしないように心がけました。クラスメイトに〇〇という決まりがあるのは知っているか、などという質問をしてみると知らなかったという子が多くいることがわかったので、はっきりと伝えなければいけないこと、言わなくてもいいことを生徒会執行部に相談しながら、どのような言い回しをしたらうまく伝わるだろうかと試行錯誤しました。今回の生徒会執行部からの発信がみんなにしっかりと伝わってくれると言いなと思いました。(高校2年・執行部長)
  • 校長先生からのお話の前に、高校生徒会執行部からの「本質を見抜くことができていますか?」というお話がありました。「美化コンテスト」、「姉妹交流会」、「自主規制」、「スマホの使用法」などルールの意味や行事の意味などわかりやすく説明してくれました。改めて自分自身で本質を再確認するいい機会となりました。より良い学園生活にしていくためには必要なことばかりだったのでとてもためになるお話でした。生徒会が真剣に考えて学校を引っ張っている姿がとてもかっこよくみえました。(高校3年)

夏休みの生活にも、こうした意識をしっかりと生かしてほしいと願っています。

夏休みにすべきこと、取るべき姿勢

次にお話したのは、「夏休みにすべきこと」と「取るべき姿勢」です。学習はもちろん、学園祭に向けての準備、職場体験に臨む姿勢、部活生の心構えなど、夏休みに注意してほしいことを話しました。
特に学園祭のHR展は、テーマ決定から1か月がたっているけれど、研究は進んでいるのか、計画的に準備しているのか、と問いかけました。夏休みはあっという間に過ぎていってしまいます。計画性と実際の行動を促しました。

平和のために私たちにできること

毎年のことですが、全校生徒に「8月に3回の黙祷をする日時」を問いました。すぐに3つの日時を言えた人、どのくらいいたでしょう。
 8月 6日 8:15 広島原爆投下時刻
 8月 9日11:02 長崎原爆投下時刻
 8月15日12:00 終戦

黙祷をして平和を誓うことを私は大切にしたいと思いますし、生徒の皆さんにも1分間目を閉じて平和を祈る時間を取ってほしいと思います。もちろんそれが叶わない状況でその時間を迎える人もいるかと思いますが、そっと目を閉じる、今日が何の日なのか考える、私にできることは何か考える…そういう瞬間を私たちは軽視してはならないと思います。

歴史を知ること、学ぶことも大事です。生徒の皆さんには、もっともっと戦争のことを知ってほしい。歴史を生きたものとして頭に入れてほしい。なぜなら、その過去と今は地続きですから。本を読む、新聞を読む、戦争についてのテレビ番組を見る、…そうした行動をとってほしい夏休みです。

地元で行われる「第21回『原爆と人間』展」の紹介もしました。浜松市役所では8月5日~16日、湖西市アメニティでは8月1日~31日、浜北なゆたでは8月19日~30日に開催されます。近くに出かけたりした時には、ぜひ生徒にもその展示を見てほしいと思います。

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もう少し時間があったら、「女性の生き方」についても触れたいなあと思っていましたが、ちょっと時間が足りませんでしたので、こちらはまたブログに綴りたいと思います。夏休み中、皆健康で有意義な日々であってほしい、切にそう思いながら、話を終えました。

今日あったその他のいろいろな出来事は、また改めて綴ります。