みんなと無事再会! 授業はじめ

台風の影響で雨の続く浜松ですが、今日、無事に夏休み後の登校を再開することができました。雨がじゃんじゃん降る中での登校時間となり、ずぶ濡れの生徒もいました。でも、久しぶりの「おはようございます」の声は明るかったです。再会は嬉しいものです。

全校が講堂に集まって行われた「授業はじめの式」では、最初に「大会報告」を行いました。夏休み中活躍した部活動が大会の成果を全校生徒に報告します。プレゼン甲子園のブロック大会で優秀賞をもらったインターアクト部、全国大会で努力賞を受賞したギターマンドリン部、私学大会で県大会3位の成績を収め、東海大会出場を決めた高校バレー部、そしてこのブログでも随時紹介しましたが、東海大会3位で全国大会出場を果たした中学バレー部と、全日本高校・大学ダンスフェスティバル(神戸)で特別賞を受賞したダンス部も、たくさんの賞状を携えて壇上に上がりました。各部活動の活躍に、全校生徒から大きな拍手が送られました。

私からは、部活動の活躍の裏には「努力」「挑戦」「失敗」「諦めない心」があること、たとえ賞状に届かなかったとしても、挑戦を繰り返す仲間がいることは西遠にとって大きな財産であり、全校生徒の励みになり、その思いや姿勢が継承されるということを話しました。

女性の活躍についても、話題として取り上げました。カマラ・ハリスさんがアメリカの大統領候補になったこと、女性には「ガラスの天井」があると言われていること、朝ドラの「虎に翼」には、先駆者である女性の苦労が描かれているだけでなく、後に続く女性たちへのエールが込められていること…。

さらに卒業生の本をみなさんに紹介しました。大杉寛子さん作「きみ子の心の空」です。

ご自身のおばあさまのことを書き残したいという強い思いで、一冊の本を作り上げた大杉さん。おばあさまの人生やその前向きな価値観にも感動しましたし、そんなおばあさまのことを書き残そうとする「継承」の姿勢に私は心打たれました。素晴らしいご家族だからこそ、「私が伝えなくては」という思いを持たれたのだと思います。
大杉さん、素敵な本をありがとうございました。図書館にて多くの生徒に手に取ってもらいたいと思います。

壇上から私がもう一つ「虎に翼」の台詞で生徒に紹介したのは、寅子と同期の男性裁判官 小橋の台詞でした。

平等ってのはさ、俺達みたいなやつにとって、確かにそんなところがある。でも、そのいら立ちを向ける時、お前、〝弱そうな相手”を選んでいないか? この先、仕事をして、どんな人生を送ろうと、〝弱そうな相手”に怒りを向けるのは、何にも得がない。おまえ自身が平等な社会を拒む邪魔者になる。

8月28日放送「虎に翼」より(脚本 吉田恵里香)

「虎に翼」の中には珠玉の言葉がたくさんあって、脚本の吉田恵里香さんにはいつもいつも感服しているオオバです。→講堂朝会でも紹介したことがありました。こちらもどうぞ。
今日紹介した言葉は、まさに今の日本に向けられていると感じました。不満や怒りや苛立ちを、弱い相手を選んでぶつける風潮があるけれど、向ける方向が違う! 怒りは原動力になるけれど、向けるべき方向を間違えてはいけない…。 吉田さんの台詞、心に強く響きました。自分より弱い人を攻撃することは平等な社会を拒む邪魔者になるのだ、ということを、生徒の皆さんにも心にとめておいてほしいと思いました。

授業はじめの式の後、「トビタテ!留学JAPAN」でアメリカ留学を終えた高校3年生の報告会がありました。

2013年に文部科学省がスタートさせた「トビタテ!留学JAPAN」。狭き門のこの留学支援制度に、西遠では昨年度までに3名が合格して、それぞれ海外での研修を行ってきました。その挑戦の姿勢が今年も継承され、今年度は新たに2名が合格したのです。

今日報告を行ったのは、そんな2名のうちの一人 角谷りょうさんです。スポーツを通じて、世界の子どもをつなぎたいという思いを持って臨んだアメリカでの2週間の留学体験を、熱く全校に伝えてくれました。これからの夢と決意を述べ、後輩たちの挑戦心に火をつけてくれたプレゼンデーション。とても素晴らしかったです。彼女の挑戦に続く次の挑戦者が、今日の客席にきっといる!そう思いました。

☆  ☆  ☆

掛川・豊橋間の東海道線の運転が30日夕方ごろまで見合わせという情報も入ってきました。明日実施予定だったテストは来週に延期しましたが、現段階では当初の対処基準に従って授業は行う予定です。明日の登校にあたっては、慌てず、周囲の河川や土砂災害の状況と交通状況をしっかり確認してください。正確な情報をもとに、安全に過ごしてください。