秋休みを迎えて ~閉会式・前期終業式~

昨日のブログは、HR展の入賞クラスの発表だけで終わってしまい、申し訳ありませんでした…。本当はもう少し詳しくお伝えしようと思ったのですが、学園祭終了後の疲れに襲われ、何度書いてもまともな文章にならず、結果発表だけになってしまいました! 生徒の皆さんは、私以上によく働いていたので、もっともっと疲れていたことでしょう。ご家族の皆様も、先生方も、疲労度はマックスだったのではないかと思います。皆様本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
秋休み1日目も終わろうとしていますが、皆様、疲れは取れましたか?

さて、今日は閉会式と終業式の話題をお送りしようと思います。すでに、昨日の公式ブログでも閉会式には触れていますが、友情顧問の岩崎先生と理事長先生のお写真もいただいたので、私なりの視点でお送りします。

閉会式

7日の閉会式は、学園祭の片付けと昼食、掃除を終えた後、13:30から始まりました。PTA会長の神谷様にもご臨席いただきました。神谷様には、「PTA会長賞」発表と表彰という大事な大事なお役がございます。

神谷会長は最初に、サプライズで学園祭実行委員会の部門長が壇上に招いてくださり、ねぎらいの言葉をいただきました。舞台袖にいた部門長たち、思いがけない登壇要請に驚きつつも、とても嬉しかったそうです。
続いて、PTA会長賞の発表。神谷様より、会長としてはすべての人に挙げたかったとのお話のあと、「学園祭のテーマ『歩みを止めない私達』をこの先も続けて行ってくれることを期待して、5年月組『こども食堂』」との発表がありました。おめでとう!5ツの皆さん!

続いて、展示部部門長から、「外国人審査員賞」「をみなご賞」「HR展第3位」「第2位」そして最後に「HR展第1位」の発表がありました。

HR展各賞
 第1位  5年星組「この木なんのききになる木」
 第2位  4年星組「そらいけ!クルマ」
 第3位  5年菫組「スミレガール 劇場」
 をみなご賞 5年星組「この木なんおききになる木」
 PTA会長賞 5年月組「こども食堂 笑顔の秘訣」
 外国人審査員賞 5年月組「こども食堂 笑顔の秘訣」

1~3位は審査教員8名のルーブリック審査によって決定します。をみなご賞は、卒業生、保護者の皆様、そして審査教員以外の教職員のフォーム得点を計算し、その平均点の一番高かったクラスが受賞します。今年は延べ244名の皆様が審査に加わってくださいました。そして、外国人審査員は、今年55名の方々が海外からオンラインページと動画を閲覧して審査してくださいました。

表彰は、各クラスのHR展責任者2名が登壇します。会場からはクラスメイトから「ありがとう!」との掛け声もかかります。とっても和む光景です。

表彰が終わると、実行委員長からの挨拶があります。実行委員長は、部門長と本部4・5年実行委員と共にステージに並び、客席にいる実行委員にも起立してもらい、労をねぎらいました。大きな拍手が沸きました。

そのうえで、委員長としてどんな経験をしたのか、彼女の挨拶が続きます。今まで見えなかった「大人の世界を垣間見たようだった」という実行委員長の体験。 ゴミ箱一つをとっても、その購入から配置、回収の当番まで、全部計画し実際にやってみると、不備がみつかり、いろいろやっても課題はある…という率直な体験談が語られました。そのうえで、たくさんの人々に助けられたことへの感謝や、西遠の学園祭の良さを改めて知った嬉しさなど、彼女自身の言葉での挨拶は、聴く者の胸を打ちました。最後ちょっと涙声になっっていましたね。挨拶を終えた舞台袖で、彼女が友人と抱き合って泣いていた姿は、私とPTA会長さんの座席からだけ見えた特別な光景でした。本当によく働き、気が付き、毅然として進む実行委員長、本当にお疲れ様でした。「Girls must carry on 歩みを止めない私たち」…その先頭に立っていたのは紛れもなく実行委員長のあなたでした。

前期終業式

毎年、前期終業式の学校長訓話では、HR展各クラスの講評を行います。審査会議での先生方との話し合いや、をみなご賞に参加してくださった方々のコメントなどをもとにまとめたものです。手元のメモをもとに、HR展評を記録します。

3年菊組「はちみつのひみつ」
ハニカム構造の壁は圧巻でした。ダイナミックな壁が出来上がり、大きなインパクトを残しました。膨大な量の六角形をダンボールで作りましたが、そこに綿密な設計図や計画性があるとさらに面白いHR円の空間になったことでしょう。
取材力もあり、はちみつへの愛が感じられるHR展でした。

3年藤組「音楽の都」
アクトシティを再現したジオラマが、とても丁寧に作られていました。その再現性へのこだわりは、中学生と思えないほどの力作。地道な作業をクラス皆で続け、完成させたことは素晴らしかったです。ミニカーが並んだこと、アクトシティの中に皆さんの理想のホールを作ったことも、良かったですね。
音楽の都の問題点もいろいろ考え、3藤なりの解決策を考えてくれたところも、前向きで好感が持てました。3藤の提案が、取材先の皆さんに伝わって形になるといいなと思いました。もちろん、西遠の招待音楽会は続けますよ!


4年菊組「Bee Real ~蜂が描くRealな世界~」
野菜のクイズや花粉をミツバチの模型につける体験など、来場者参加型のHR展でした。小さなミツバチを大きく作ることで、花粉やダニのことを分かりやすく説明できました。ミクロをマクロで表現することの意味を教えてくれるHR展になりましたね。3年生と似たテーマでしたが、独自の観点を持ち、世界との比較もできた研究内容でした。

4年藤組「ふぐぶくぶく」
巨大制作物「ふぐ」の見せ方へのこだわりを貫きました。出来上がるのか心配されましたが、しっかり作り上げることができましたね。教室ではまずフグのお尻から見せられて、前に回るという順路も面白かったです。
ふぐについての様々な取材がありましたが、それをクラス全員で共有し、統合して全体像を作り上げることができれば、「食文化」という意味でももっと深い研究になったことでしょう。フグの毒を深く調べるなど、科学的な要素がもっと入ると良かったですね。

4年星組「そらいけ!クルマ」
巨大制作物では、軽さを追求して作り上げるチャレンジ精神がありました。大学教授や企業に取材をし、多角的に「そらとぶクルマ」を研究し、発表できました。掲示内容も、そのレタリングや見せ方に大きな工夫がありました。第2位おめでとう。
膨大な量のアンケートでしたが、どういうところに何を聞くか、内容や収集方法について検証し、アンケートをしっかりと生かした展示になると一層よかったと思います。

5年菫組「スミレガール 劇場」
映画への興味や課題を持った人がいて、HR展の骨子が最初からまとまっていたことが、クラスの強み。映画を作ったり、posterを作ったりと、ICTリテラシーに磨きをかけたクラスでした。制作の楽しさが伝わってきました。映画というポピュラーなテーマだと、見に来る大人にはそれぞれ薀蓄(うんちく)があります。そこに耐えられるだけの知識をつけることはなかなか容易ではありませんが、このHR展を見た人が一人でも多く映画について興味を持ってくれたらいいなと思います。
第3位、おめでとう!

5年月組「こども食堂、笑顔の秘訣」
少人数でよく頑張りました。「PTA会長賞」「外国人審査員賞」おめでとう。中傷的なテーマだとどんな巨大制作物を作るかが大きな課題ですが、「つなぐ」という意味を込めてベルトコンベアーを制作した創造性・挑戦姿勢を評価します。
また、取材も早くから始めて、クラスでもその取材内容を共有したところが、テーマへの真摯な取り組みにつながりました。外国人審査員にも、社会性のあるテーマに挑んだことが高く評価されました。

5年星組「この木なんのききになる木」
花粉症の悩みから、林業の未来まで考えるという野心作。教室を緑色の空間にしたことで、「森林浴をしているようだ」との感想もあり、空間のデザイン力に優れていました。杉の木肌までこだわりの作りになっていて、制作物へのこだわりが分かりました。お客様への説明も自分の言葉でできていて、研究内容を分かっている自信がうかがわれました。1位、をみなご賞、おめでとう。
花粉症のパートが少し長すぎて、世界への提言に向かうパートが性急だったかもしれません。まだまだ続けたい課題研究です。

学園祭では、1年生が恩師謝恩会や立体制作に挑み、元気に二日間を過ごしたこと、2年生がポスターセッションに挑み、たくさんの人の前で堂々と発表ができたこと、5年生が疲れも見せず笑顔で受付や模擬店の係を務めてくれたことなど、すべての生徒の頑張りがいとおしく感じられました。少ない人数でこれだけの学園祭を作り上げることができたこと、全校の皆さんに心から拍手を送りたいと思います。

訓話では、この後、秋休みを前に、前期の課題(特に学習面!)を振り返り、「後期のスタートまでに家庭学習習慣をしっかりつけること」を全校に要請しました。また、杉原千畝さんのこと、「私は憎まない」というドキュメンタリー映画のことなどを話し、ノーベル賞の季節でもあり、特に10月11日に発表される「ノーベル平和賞」は誰が受賞するのか興味を持っていてほしいということにも触れました。後期のスタートをしっかり心して迎えてほしいと思います。

以上、10月7日の「閉会式」「終業式」を振り返りました。明日以降、秋休みの間のブログでは、引き続き学園祭の話題にも触れていきたいと思います。