小百合葉子さんの足跡を訪ねて

秋休み初日、クリエイト浜松5階の「浜松文芸館」を訪ねました。こちらで今月14日まで行われているのが…

特別収蔵展「小百合葉子・那須田稔回顧展『子どもたちのために』」です。夏休みに入る時に全校にお知らせしたり、当ブログでも7月18日に告知したりしました。劇団たんぽぽの創立者 小百合葉子さんは、西遠の卒業生です。西遠にゆかりの深い小百合葉子さんの回顧展、皆様も訪ねてみませんか?

展示室には、小百合葉子さんの年譜や関連本に加えて、小百合さんが好んで着ていらした紫色のお洋服やアクセサリーなど愛用の品々や、絵やスケッチなどが展示されていて、小百合さんの息遣いが聞こえてくるようでした。劇団たんぽぽの人形や楽器なども展示されていて、楽器は実際に触れて音を出すことができ、お子さんにも楽しめる展示室になっていました。

展示室には、亡くなる少し前のお写真(女優の村瀬幸子さんや岸田今日子さんも写っていました)や、小百合葉子さんの急逝を悼む弔電も飾られていました。弔電の主として杉村春子さんの名前もありました。小百合さんは1986年〈昭和61年〉1月13日に亡くなりましたが、西遠では岡本富郎先生がそのすぐ前の12月31日に亡くなったばかりでした。同志のようなお二人でしたので、小百合さんが天国に呼ばれてしまったのかもしれません。富郎先生の学園葬を行った同じ岡本記念講堂で、小百合さんの劇団葬が営まれました。学校誌「友情」の顧問として講堂の2階から取材させていただいたことを今でも覚えています。

那須田稔さんの偉業について知ることができたのも、今回の大きな収穫でした。那須田さんが書かれた「金色のくじら」は、映画化された時、西遠も協力させていただいたのですが、そのほかの知識はあまりなかったので、今回じっくり見学させていただきました。

絵本も手に取って読むことができます。とても素敵な展示空間で、しばしゆったりとした気持ちを味わうことができました。

文芸館には卒業生も勤務されています。昨日はお会いすることができませんでしたが、こうした地元の文芸を紹介する場所に卒業生がいてくれるのも、とても嬉しいことです。

西遠生の皆さん、秋休み最終日までの展示会です。ぜひお出かけください。来年のHR展の参考にもなると思いますよ!