中学講堂朝会「読書で人生を豊かにしよう」

本日10月26日の1時間目は中学講堂朝会でした。昨夜準備していたのは、講堂朝会用のスライドです。本日のテーマ「読書」は、2年ごとに行っている訓話です。ちょうど、世間は明日から「読書週間」。テスト前ではありますが、西遠生に読書の魅力や、読書のある人生の豊かさについて語りたいと思いました。

最初に行ったのは、「恒例!読書クイズ」です。生徒は、うーんと唸りながら、手元の解答用紙に小説名などを書きこんでいきました。

「読書クイズ」
問題1 次の小説の作者名を答えよう。
 ①「注文の多い料理店」 ②「戦争を平和」 ③「ハムレット」 ④「三銃士」
問題2 次の人物が主人公の小説は?
 ⑤エドモン・ダンテス ⑥ジョセフィーン・マーチ ⑦ジュディ・アボット ⑧荻野吟子 ⑨大庭葉蔵
問題3 何という小説の出だし?
 ⑩その頃、と言っても大正四、五年のことで、いまから四十数年前のことだが、夕方になると、決まって村の子供たちは…
 ⑪小雨が靄(もや)のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。
 ⑫十年をひと昔というならば、この物語の発端は今からふた昔半もまえのことになる。
問題4 ( )を埋めて本のタイトルを完成させよう。
 ⑬「ハリー・ポッターと賢者の( )」 ⑭「流れる( )は生きている」
 ⑮「野菊の(  )」 ⑯「アルジャーノンに(    )を」 ⑰「老人と(  )」
問題5 あなたの学年の「必読図書」を3冊すべて書こう。

15点以上取れたのは、見渡す限り1名でしたね。みんな、「難しすぎるよー」と恨めしそうでした!

さて、読書クイズは、たとえその本を読んでいなくても「知ってる!」「興味ある!」という好奇心を持ってほしいという思いから行っています。好奇心は探究心へと進みますし、知識が増えると会話が増えて、出会いも増えます。つまり世界が広がるのです。

次にこのスライドを見せると・・・、

「この鳥は?」と聞くや否や、1年生が皆で「シジュウカラ!」と叫びました。元気な声! とってもいい反応でした。

1年生にとっては、国語でやったばかりの教材です。興味をもって授業に臨んでいるのだなあと思い、嬉しくなりました。「ジャージャー」と書いたら、「ヘビ!」と反応してくれたことも嬉しかったです。「興味を持つと、世界が広がる」を実践してくれてますね。読書にも、同じことが言えます。

私自身が西遠での6年間の間にどんな本を読み、どんなところでつまづいたのかもお話しました。私は、中1のときに「子どもの本」から「大人の本」にうまく移行ができず、読書から少し離れてしまった時期がありました。しかし、西遠で出会ったたくさんの先生が、私を「読書」「本の世界」に導いてくださったのでした。

だから、私もまた、生徒の皆さんにたくさんの本を紹介し、読書の楽しさや素晴らしさを説くことこそ、教師の責任だと思っているのです。

ここから、「怒涛の『読書のススメ』」を展開しました。
まず、「この一行に逢いにきた」という今年の読書週間のキャッチフレーズに寄せて、「星の王子さま」や「さぶ」「きみたちはどう生きるか」などの名作の中の珠玉の名文に触れました。

また、自分自身が何度も何度も読み返してきた本「智恵子抄」と「星の王子さま」を紹介しました。

さらに、様々なジャンルの本を写真付きで紹介。興味の湧く分野があったら手に取ってほしいな、と期待しながら、たくさんの本を紹介しました。

時間いっぱい、少しでも多くの本を紹介しようと踏ん張りました!そして、最後に、こんな宿題を出しました。

テストが終わったら、集会記録にまとめてもらうようにします。その時、「どんな本が出てきたっけ?」と首をかしげるようでは困るので、講堂朝会で紹介した本を順に列記しておきます。

【クイズ篇】「注文の多い料理店」(宮沢賢治)/「戦争と平和」(トルストイ)/「ハムレット」(シェイクスピア)/「三銃士」(デュマ)/「モンテクリスト伯」(デュマ)/「若草物語」(オルコット)/「あしながおじさん」(ウェブスター)/「花埋み」(渡辺淳一)/「人間失格」〈太宰治〉/「しろばんば」(井上靖)/「さぶ」(山本周五郎)/「二十四の瞳」(壷井栄)/「ハリーポッターと賢者の石」(ローリング)/「流れる星は生きている」(藤原てい)/「野菊の墓」(伊藤左千夫)/「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス)/「老人と海」(ヘミングウェー)
【必読図書篇】「若草物語」/「ガラスのうさぎ」(高木敏子)/「シートン動物記」(シートン)/「坊っちゃん」(夏目漱石)/「東京が燃えた日」(早乙女勝元)/ファーブル昆虫記(ファーブル)/「しろばんば」/「アンネの日記」(アンネ・フランク)/「世界を変えた10人の女性」(池上彰)
【シジュウカラ篇】「にんじゃシジュウカラのすけ」(大塚 健太 著, 出口 かずみ 絵, 鈴木 俊貴 監修)
【オオバの西遠時代篇】「狭き門」(ジッド)/「大地」(パール・バック)/「動物農場」(オーウェル)/「アラスカ物語」(新田次郎)/「赤と黒」(スタンダール)/「木かげの家の小人たち」(いぬいとみこ)/「犬神家の一族」(横溝正史)/「オリエント急行殺人事件」(アガサ・クリスティ)/「火の路」(松本清張)/「日本婦道記」(山本周五郎)/「それから」(夏目漱石)/「沈黙」(遠藤周作)/「戦争と平和」/「ダルタニヤン物語」(デュマ)/「若草物語」/「昭和史」(遠山 茂樹, 今井 清一, 藤原 彰)/「智恵子抄」(高村光太郎)
【怒涛の「読書のススメ」篇】「星の王子さま」(サン・テグジュペリ)/「さぶ」/「きみたちはどう生きるか」(吉野源三郎)/「祖母姫、ロンドンへ行く!」(椹野道流)/「星の王子さま」/「智恵子抄」/「イギリスはおいしい」(林望)/「ナイチンゲール」/「キュリー夫人」/「ヘレン・ケラー」/「マザー・テレサ」/「男たちの旅路」(山田太一)/「あめりか物語」(山田太一)/「ジブリの仲間たち」(鈴木敏夫)/「『サウンド・オブ・ミュージック』の秘密」(瀬川裕司)/「K-POP」(金 成玟)/「新 女子校という選択」(おおたとしまさ)/「平和宣言』全文を読む」ヒロシマの祈り・ナガサキの願い(早稲田大学出版部)/「最後の晩ごはん」シリーズ(椹野道流)/「木かげの家の小人たち」「くらやみの谷の小人たち」(いぬいとみこ)/「南三陸日記」(三浦英之)/「未来のサイズ」「アボカドの種」(俵万智)/「やさしい猫」(中島京子)/「ダルタニヤン物語」11巻(デュマ)/「あの頃はフリードリヒがいた」「僕たちもそこにいた」「若い兵士のとき」(リヒター)

以上、怒涛の紹介図書列記でした! 私の熱意が生徒皆に届きますように!!
(下の写真は、紹介した本+紹介したかった本たちです。)