小さな白板2024 第44週

今日は、「西遠模試」でした。小学6年生の皆さん、お疲れ様でした!

図書館入り口に掲げている「小さな白板(ホワイトボード)」、第44週は散文特集です。

11月5日(火)
「History will judge us all. 私たちは皆歴史に裁かれるだろう。」(中略)私たちの目の前で破られる人道法も、皆が維持し回復せねばとする『国際秩序』の基本。より安全な世界にするために人類社会が構築してきたルールを無視して良いはずはない。
       中満 泉

国連の軍縮担当の事務次長として活躍する中満泉さん。彼女が、イスラエルによるガザ地区への攻撃が始まって1か月弱たった時に呟いた旧ツイッターを紹介しました。昨年11月の呟きです。白板に収める関係で一文略したのですが、正確には、中満さんはこう呟いていました。

「History will judge us all. 私たちは皆歴史に裁かれるだろう。」そういう瞬間に私たちはいるのだと痛感する。私たちの目の前で破られる人道法も、皆が維持し回復せねばとする『国際秩序』の基本。より安全な世界にするために人類社会が構築してきたルールを無視して良いはずはない。

中満泉(旧Twitter2023年11月2日の投稿より)

この呟きには前後もあり、彼女は、「戦争にもルールがある」「国際人道法を破ってはならない」ということを主張しています。彼女の呟きを無視するかのように、ガザへの攻撃は今も続いています。「History will judge us all. 」という言葉の重みを伝えたくて、週明けの白板に綴りました。

11月6日(水)
小鳥も進化の過程で彼らに適した言葉を持つようになった。それを理解することが生物多様性にもつながる。
      鈴木俊貴

シジュウカラの研究の第一人者 鈴木俊貴さんの言葉を、図書館の本「きみを変える50の名言」の中で見つけ、書き留めました。生物の進化に思いをはせ、それを学んでいくことで、生物多様性を理解できると訴える鈴木さん。人間の奢れる気持ちへの警鐘として、私の心に残っています。

11月7日(木)
汚辱にまみれた世界だからこそ、感性を磨きましょう。芸術作品に向き合っての心震える経験が生きる力をもたらします。
       入澤 崇

龍谷大学の入澤学長の言葉です。芸術作品に向き合う時間を皆さんは持っていますか? 感性を磨くことが「生きる力」につながるという入澤先生のメッセージが、一人でも多くの生徒の心に届きますように。絵画や彫刻、オペラや伝統芸能など…芸術作品に触れる時間をぜひ持ってください。「芸術の秋」です。

11月8日(金)
文学って意味あるの? とか文学部って意味あるの? とかの問いって「君が生きていることに意味があるのか?」という問いと等しい。
       高原英理 

高原英理さんは小説家です。文学部出身のオオバは、 今年3月12日にこの言葉を旧ツイッターで見つけた時、「そう!そうなのよ!」と思わず声をあげました。学問としての文学はとても奥深く、文学部で学び、研究した4年間は、私にとって素晴らしい日々でした。
生きることの意味を小説や詩や短歌、俳句に書いてきた文学者たち。私たちは、文学から教えられることが多々あります。文学軽視の風潮や、文学部不要論など、文学だけでなく芸術など人間の創作活動への大いなる冒涜であると思うのです。皆さんはどう思われますか?

11月9日(土)
戦争を体験した人が少なくなっています。戦争は嫌です。戦争が嫌だということ自体が、政治的や思想的にどっちにも行っていない「真ん中」の話をしているだけのはずが、偏っていると言われる社会の風潮があり、ちょっと怖いと思っています。
        吉田恵里香

朝日新聞 マイノリティーを描くことは挑戦か 「虎に翼」吉田恵里香さんの問い という記事の中から、脚本家 吉田恵里香さんの言葉を紹介しました。 「戦争は嫌」ということ自体が「偏っている」と思われる風潮、私も怖いと思います。私も声を大にして言いたい、「戦争は嫌です!」と。それは、間違ったことではなく、ずっと訴え続けていくべきことだと思うのです。「虎に翼」が終わって1か月以上が経って、でもまだあの朝ドラのエネルギーに背中を押されているなと感じることが多々あります。ポチっと注文した脚本集はまだ届かない(サイトを見たら配達予定が12月20日まで延びていた!!)けれど、自らのクリスマスプレゼントにするつもりで配達を待とうと思います。

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今日、庭の桜の木を見たら、絡まっているツタの葉の紅葉とは別の白い色を発見! なんと、一輪だけ、桜の花が咲いていたのでした…。