先日、大学の恩師 森江晃三先生からのお手紙に、モミジバフウのスケッチが描かれていました。生物学の先生である森江先生は、お手紙にいつも挿絵のように植物のスケッチを加えてくださいます。今回、かわいらしいモミジバフウの葉が描かれていて、「あ、モミジバフウ!分かります!」とひとり便せんに向かって語りかけてしまいました。
皆さんは、モミジバフウって知っていますか? 植物です、木の名前です。西遠では、静思堂の両脇に茂っています。私がこの木の名前を知ったのは、2017年のことでした!
発端はこの写真です。
私がこの写真を撮ったのは、植物の名を知った時からさらにさかのぼること2年、2015年のことでした。何の木、何の実か分からず、「ポプラ?の実!」などとブログに書いて発信してしまったのです。→こちら
2017年、ある方から、「この木は、ポプラでもプラタナスでもなく、《モミジバフウ》だと思います」というご指摘をいただきました。マンサク科フウ属、アメリカフウ。初めて知る植物の名前でした。名前が分かるって嬉しいことですね。メールをくださったW様には大変感謝しております。
今年の秋、静思堂脇のモミジバフウはまだ紅葉していませんが、地面に散った大きな葉っぱには秋の風情があります。
ちょっと覚えにくい不思議な名前の植物ですが、ぜひ、静思堂脇で見上げてみてください。イガイガの実も、ちゃんとついていますよ。
もう一つ、植物のご紹介。例年より遅い開花ですが、ツワブキが咲き始めました。生活会館の南の庭に咲いています。
ツワブキは、我が家にとっては、祖母(大庭かの)を思い起こさせる花です。私が高校2年生の11月9日、祖母が亡くなりました。葬儀の日、庭に黄色いツワブキがたくさん咲いていました。11月初旬に咲くこの黄色い花は、私たち家族を祖母の思い出に浸らせてくれる花なのです。
時がたち、私に初孫が生まれたのが11月8日でした。日付が9日に変わった頃、初孫と対面し、感激の面持ちで病院を出た私は、病院の前庭に黄色いツワブキを見つけました。祖母との別れを想わせる花は、この日から、生命の誕生・初孫との出会いという新たな意味を持つようになったのです。
今年もツワブキの花に出会うことができました。正門のツワブキも咲き始めています。ぜひ、黄色いこの花を探してみてください。