心に残るセリフたち

昨年大晦日の紅白歌合戦では、「虎に翼」のスピンオフドラマがとても印象的でした。脚本家の吉田恵里香さんが書き下ろしたドラマは、米津玄師「さよーならまたいつか!」の前振りにとどまらない深みがあって、昭和12年の年末の設定なのに、今にリンクしたようなセリフが心に残りました。

寅子は、穏やかな新年を迎えたいけれど、「海の向こうの戦争」「苦しいご婦人方」「女性弁護士が誕生しなかった」ことを考えると穏やかな気持ちになれないと訴え、弁護士を目指す仲間のよねが「ここに私たちがいる。それだけでも大きな一歩だ」と答える。寅子は、「もどかしくても、大きな一歩前進がなくても、声をあげていくしかないってこと?」と問うと、仲間のヒャンちゃんは「はい、そうです」と答える。猪爪家の母も「どんな物事も、塵も積もれば山となる、ですよ」と言い、優三さんもこれからだんだんといい年になっていくはずだと呟く…。

今の私たちもそう信じなくちゃ! 来年をもっとよい年にしよう!…そんな気持ちにさせてくれる短いドラマに、私は心が震えました。声をあげ続けること、それが私たちにできる大事なことだと。脚本家吉田恵里香さんの想いが伝わってきました。

昨年、「虎に翼 心に響く名言ブック」を購入し、加えて「虎に翼 シナリオ集」も勢いでポチっと押して購入してしまいました(届いたのは2か月後でしたが、開けたら吉田恵里香さんのサイン入りでした!)。宝物のような本たちです。

女ってだけで、できないことばっかり・・・
まぁそもそもがおかしいんですよ。
元々の法律が私たちを虐げているのですから。
生い立ちや信条や格好で切り捨てられたりしない、
男か女かで、ふるいにかけられない社会になることを、
私は心から願います・・・
いや、みんなでしませんか?
しましょうよ!

  「虎に翼」第30回の猪爪寅子のセリフ

トラちゃんができるのは、トラちゃんの好きに生きることです。僕の大好きな、あの何かに無我夢中になってる時のトラちゃんの顔をして、何かを頑張ってくれること。いや、やっぱり頑張んなくてもいい。寅ちゃんが後悔せず、心から人生をやり切ってくれること。それが僕の望みです。

「虎に翼」第40回の佐田優三のセリフ

今日も、偶然出会った西遠の先輩と「虎に翼」は本当にいいドラマだった!と感想を語り合いました。
これからも、名言ブックとシナリオ集が、私に勇気を与え続けてくれるのかもしれません。