朝日新聞のコラム「天声人語」には、もう長いことお世話になっています。
はじまりは、高校1年生の時。夏休みだったと記憶していますが、今は亡き鈴木稔先生から「天声人語を毎日50字要約」という宿題を出されました。自宅で取っている新聞のコラム要約が夏休み課題の一つだったわけです。我が家は朝日新聞をとっていので、私は、毎日(と言っても父が読むので一日遅れで)「天声人語」を切り取ってノートに貼り付け、50字で内容をまとめる作業を1か月続けました。そのノートがどこに行ったか分かりませんが、新聞と糊でだんだん分厚くなるノートに喜びを感じていたことを思い出します。ちなみに、私は結構真面目に宿題をやる方の人間でした(焦るのは苦手だし、叱られるのが怖いし、恥かくのが嫌だという小心者でしたので。笑)。
結果、50字でまとめる力、1か月で確実につきました! 語彙も増えました! コラムの特徴(天声人語の構成、時事問題の出し方、主題など)も1か月の作業の中で理解できるようになりました! 時事問題への関心も上昇しました! なんて素晴しい課題を出してくださったことかと、稔先生には心から感謝しています(ほんとですよ、稔先生!)。
教員になって、「100字要約」「感想をまとめる」などの力をつけるため、私はクラスや学年で「天声人語」の課題をよく出しました。これを読んでる卒業生の中にも、「ああ、毎週末、やらされた!」と懐かしがっている人、いるんじゃないでしょうか。課題に食いついてきた生徒たちが着実に「要約力」をつけていくのが間近で感じられて、とても楽しかったです。
昨秋から「文学国語」を担当している5年菫組で、ひょんなことから「天声人語」のノート提出を受け付けるようになりました。毎朝職員室の校長机の上に、何冊かのノートが提出されています。容赦なく赤ペンでガンガン手を入れていますが、継続は力なり、続けている生徒はどんどんまとめ方がうまくなって、赤ペン率が低くなっています。
というわけで、「天声人語」さん、10代から現在まで、本当にお世話になってます! 切り取る時に日付をメモしなくちゃいけなかった時代が長かったですが、コラム左下に日付を入れてくれるようになった時、ほんとーっに嬉しかったことをお伝えします。
「天声人語」さん、いつもありがとう! これからもどうぞよろしく!