図書館入り口の「小さな白板」。第9週は、創立記念日に始まり、高校卒業式を経て、国際女性デーで終わるイベント盛りだくさんの一週間でした。それでは、第9週を振り返ります。
3月3日(月) 創立記念日
歴史の鐘の鳴りわたる/我等が母校いざや讃えん
「創立讃歌」より
(田村 以津子 作詞/大中 寅二 作曲)

学園の創立50周年を記念してつくられた「創立讃歌」は、毎年「創立記念式」で高らかに歌われています。その歌詞を書いた当時本校の高校生だった田村以津子さん、そしてその詩に曲をつけてくださった作曲家大中寅二さんを、記念式で紹介させていただきました。
この歌を歌うたび、私は、自分が生徒だった当時園庭に大きくそびえていた「老松」の姿を思い浮かべます。この歌を口遊む生徒・卒業生一人一人の胸に、学園お姿が刻まれているのだと思います。来年は、創立120周年の節目を迎えます。ここまで学園の歴史を築き上げてくださった先人に感謝をしつつ、学園の発展を目指す一年にしたいと心から思っています。
3月4日(火)
ただしくよりたのしく歩く 光ってる水が見たくて すこし小走り
岡本真帆

春の光が嬉しくて、思わずスキップを踏みたくなるような、そんな軽やかな空気を感じる歌です。3月を迎えてようやく暖かくなってきました。昭和の流行り言葉で言えば「るんるん」しちゃうような気分です。軽やかに歩きたい!
3月5日(水)
さよならの練習 春になりかけの空の白さにただ手を伸ばす
千葉 聡

卒業式は『さよなら』の本番でもありますが、これからたくさんの『さよなら』を迎えるための一つの練習の日でもあると思います。別れることは寂しいことですが、空の白さは未来の可能性でもあるでしょう。第77回卒業生の卒業を祝いつつ、愛を込めてちばさと先生の短歌を書きました。
3月6日(木)
黄の粒が黄の球となり黄の枝が風になびいて一樹のミモザ
川本千栄

国際女性デーが近づきましたので、ミモザの短歌を書きました。ミモザは、国際女性デーを象徴する花です。
昨年の「短歌研究」2024年5・6月号には複数の「ミモザ」の歌があって、国際女性デーがだんだん皆さんの生活に浸透してきているのだなと感じました。黄色い粒が球と膨らみ、そして黄色い花でたわんだ枝が風に揺れる、そんなミモザの咲き誇る様子が目に浮かびます。
3月7日(金)
春はきている春はきている春は花瓶にすこし水をのませる
江戸 雪

「春はきている」のリフレインに、この言葉を何度もかみしめているような作者の思いを感じた歌でした。花瓶の水の減り方から春の到来を感じたのかもしれません。外は寒くても、春は確実に着ているのだ、と。先週も今週も寒さがぶり返してきましたが、温暖な浜松でもそうなのですから、住んでいる地域が雪の多く降るところであれば、余計に「春はきている」実感が重く感じられますね。
3月8日(土)
ミモザ咲きglobalより古風にてInternational Women’s Day
香川ヒサ

国際女性デーのこの日、香川ヒサさんのこの歌を載せようと、ずいぶん前から準備していました。これも昨年の「短歌研究」5・6月号で出会った一首です。ミモザが咲いて、今日は国際女性デーだと、それだけの31文字ではありますが、過去の女性たちへの参加であり、今の女性たちへの応援歌のように感じました。