80年前を思う ~殉難学徒慰霊式に向けて~

本日の静岡新聞1面コラム「大自在」に、80年前の今日のこと、1945年4月30日の浜松市中心部への爆撃が取り上げられました。佐藤小学校の当時の校長先生が、この爆撃で爆死されたそうです。西遠の動員学徒の皆さんの悲劇は知っていても、一番近くの小学校でこんな悲劇があったことを私は今まで知りませんでした。
そして、「大自在」には、西遠の歴史と平和教育への取り組みも紹介されています。

今年の殉難学徒慰霊式は、5月13日(火)11:15~12:25に開催されます。高校生徒会が主催する平和についての大事な大事な行事です。今年の慰霊式は、戦後80年という節目であること、年々戦争の記憶が風化して継承されなくなっている危機感や、今を戦前にしてはいけないという強い思いから、今年の慰霊式を教員も生徒も大きな決意をもって迎えます。

高校生徒会は、年度をまたいで、同窓生や近隣の方々、関係者の皆様に「生花」「折り鶴」のご協力を広く依頼しました。既にたくさんのお申し出をいただき、実際に折り鶴も続々と学園に届けられています。皆様の平和を思う心、学園の取り組みを応援してくださる心に、頭の下がる思いです。本当にありがとうございます。

今日は、慰霊式に向けて、全校生徒にお話をしました。慰霊式をどういう心構えで迎えてほしいか、というお話です。たくさんの方々が西遠の平和への取り組みを応援してくださる中で、私たち教員や生徒がご協力への感謝の気持ちを胸に、責任をもって慰霊式を開催し、平和の尊さを噛みしめていくことが大事です。一人一人の言動も重い意味を持ちます。
当日、一輪の花を持って登校してほしい、と改めて生徒に要請しました。慰霊式の祭壇を美しい花々で埋め尽くせるよう、それを他人事にしないよう、自分自身の能動的な取り組みとして参加してほしいと強く思うのです。生徒たちの心の奥にまでこの思いが届くことを願います。

80年前に起こった悲劇を二度と繰り返してはならない、自分の国はもちろんのこと、地球上から争いをなくさなくてはならない、そういう固い決意をもって、平和な日々を構築できるよう皆で取り組んでいきましょう。