花の句

今朝、NHKのEテレをつけたら、俳句の時間でした。
時々この番組を見るのですが、
(今調べたら、番組名は、その名もずばり『NHK俳句』でした)
今朝の季語は、「ヒヤシンス」。
春の季語で、漢字で書くと、「風信子」なんですね。
この季語を使った句が番組にたくさん投稿され、
春を思わせる秀句が紹介されていました。
ヒヤシンスと聞くと、最近の花というより、昔懐かしい花の部類に入ります。
幼い頃、水栽培といえば、ヒヤシンスでした。
水栽培だと根っこが丸見えで、なんとなく美しさを感じられず、
花も小さい花がいっぱい集まって息苦しい感じがして、
あまり好きな花とは言えませんでした。
さらに、ヒヤシンスにはトラウマがありまして・・・
小学校1年生のにヒヤシンスの塗り絵が宿題で出され、
生来の面倒くさがり屋の私は、さっさとクレヨンで全体を塗りつぶして提出、
後日、教室の後ろの掲示板に張り出された全員の塗り絵の中で
一気にクレヨンで塗りつぶしたのは私だけ、
みんな、それはそれは丁寧に時間を掛けて色鉛筆で丹念に一つずつ小さな花を塗ってあり、
一番完成度の低い絵が私のだった…という思い出。
参観会の後、母に嘆かれたことは言うまでもありません。
(早生まれだから、成長が遅かったんだと自分では言い訳を用意してありますが。)
という訳で、ヒヤシンスにいい思い出はありません(笑)。
しかし、今朝は、ヒヤシンス=風信子、花言葉は「悲しみを超えた愛」などと番組で紹介され、
たくさんの美しい句、日常の一コマを捉えたさりげない句を鑑賞しているうちに、
ヒヤシンスが無性に懐かしい花となりました。
遺失物係の窓のヒヤシンス  夏井いつき
敷く雪の中に春置くヒヤシンス 水原秋桜子
ヒヤシンス、久しぶりに愛でてみようかなと思った朝でした。
今日は、きれいなチューリップにも出会いました。
フラワーパークも1月からチューリップを咲かせていますし、
最近はアイスチューリップと言って冬に咲かせる技術もどんどん進んでいるのだそうですが、
今日見たチューリップも素敵な春を告げていました。

そこで、チューリップの俳句も探してみました。
太陽を掴むが如しチューリップ  田中浅子
チューリップ揺れて互ひに触れ合はず  藤沢秀永
さて、外出先から帰宅すると、友人が届けてくれたフラワーアレンジが。
バラとガ―ベラが美しく、幸せな気持ちになりました。
友人にメールで不在をわびつつ、花の写真を撮りました。

因みにガーベラもバラも、夏の季語だそうです。
西遠にも俳句を紹介する場所があるのをご存じでしょうか?
東館の昇降口、由紀子先生が毎週、花や実を飾って、俳句や短歌を紹介してくださっています。
先週は「あらせいとう」でした。

あらせいとう=紫羅欄花=ストック。
漢字で書くと、こんなに不思議な字になるんですね。
俳句を作る才は全くありませんが、俳句に出会うのは好きです。
毎週、新しい句が紹介されるのを密かに楽しみにしています。
さて、明日はどんな花と句が飾られるのでしょうか?