今年の学園祭でHR展(クラス研究展示)を発表した各クラスの取り組みを振り返ります。「その1」は中学3年生です。
中学3年生の課題は『地元の魅力を発見する』。菊組はうなぎパイでおなじみの「春華堂」にスポットを当て、藤組は「遠州七不思議」の謎に迫りました。
3年菊組 「春華堂」
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地元の企業の取り組みについて詳しく調べ、春華堂の魅力を多角的に取り上げた3年菊組。中央に置かれた「バス」が鮮やかでした。
廊下で組み立てられたこのバスが、教室内に移動して出来上がるまでには、かなりの苦労を要しましたが、時間がない中で見事にこの巨大制作物を完成させました。うなくんも生き生きしていますね。
本物そっくりのうなぎパイやかき氷など、展示品も丁寧に作られていました。夏休みの取材が生きた展示でした。
審査員(先生方、卒業生、保護者、学校関係者など)からのコメントの一部を紹介します。
- 春華堂の魅力を改めて感じることが出来ました。春華堂では、SDGsや教育についての取り組みがなされていることをはじめて知りました。
- 説明が簡潔明瞭で、聞きやすかったです。
- 地域の企業への取材やアンケートに基づいて、様々な考察や提案をしているのがいいですね。巨大制作物も厳しいスケジュールでよく間に合わせました。ドライバーのうなくんも立体的によく出来ています。かき氷や細かい展示物、スイーツバンクのミニチュアも驚くほどよく出来ていました。
- きれいに仕上がっていたので、製作物(アイス)を見て、小さなお子さんが「食べたい」と言っていました。
- (オンラインでは)うなくんとの会話が挟まれていてテンポ良く読めたが遠州弁に違和感があったので取り入れるならもっとこだわってみたらより良くなると思う。字の大きさ、文の幅、住所の表記の仕方など揃えたらもっと見やすくなるので今後の参考にしてほしい。
- コロナ禍で先輩方のHR展を実際に見る事がなく何もわからない状態での開催となった学年でしたが、想像以上の仕上がりに大変感動しました。
3年藤組 「 謎に包まれた遠州七不思議 」
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遠州に古くから伝わる「遠州七不思議」の謎を実際に現地に行って調べ、それを発表したのが3年藤組。探検精神が生きたHR展でした。探検隊の一員になって、展示説明を聞きます。
桜ケ池の龍の制作物は丁寧に作られ、教室上空を龍が舞い、壁から顔を突き出したように仕上げられましたが、なかなか完成までには苦労を味わったのでした。諦めずよく頑張りました。
夜泣き石の伝説は、ペープサートを使って実演されました。
審査員からのコメント(抜粋)です。
- 全体的に爽やかな印象の展示でした、内容も各所面白かったです。
- 内容が分かりやすく簡単にまとめられていたところが良かったです!伝統が続いて欲しいという3藤の皆さんの思いが伝わりました!
- 小学校の娘が、製作物の龍が格好良く、説明するお姉さんのお芝居が入った感じが良かったと言っていました。
- 巨大制作物の竜の頭、そして特に目がとても良かったです。単なるミステリーにとどまらず、それでいて憶測のようなものをあげずに、事実だけをあげようという努力が見られました。
- 教室全体をぐるっと取り囲んだ竜に圧倒されました。よく製作しましたね。説明するとき何を伝えたいのか自分なりに工夫をすると、レジメを見なくても出来ると思います。
- 伝統文化が人々の記憶からなくなってしまうことは、とても悲しいことだと思います。 伝統文化を大切にしていかなくてはならないと改めて思うことが出来ました!
☆ ☆ ☆
先輩たちの展示や作業工程を見て育った今までの中学3年生と違い、ゼロから作り上げるために大変な思いをした今年度の中3でした。しかし、夏休み中にみんなが積極的に調査に出向いたことは、きっと先輩にも大いに刺激を与えたことでしょう。不器用だっていいんです、中学3年生は度胸で勝負。そういう意味で、受賞は逃したけれど、とても頑張った2クラスでした。今年の課題をきちんと見つめて、これから学園祭を支えていく学年に育ってほしいと思います。